女性向けファッション誌「25ans(ヴァンサンカン)」の編集者を経た後、美容ジャーナリストとして多くの雑誌に美容記事やエッセイを寄稿している齋藤薫さんの著書が人気です。2009年2月27日に発行された『されど"服"で人生は変わる』は、今日までに12刷までされロングセラーとなっています。

 「毎日の服選びが憂うつ」「自分に似合う服が分からない」「一目置かれる着こなしを知りたい」など、女性たちの悩みにずばり答えながらオシャレ術を披露する中で、「結局、男は黒にいちばん弱い」と齋藤さんは指摘しています。

 「男にモテるのはどんなオシャレ?」というある調査結果で、「男が好きな服の色」の2位に黒が入っていたそうです。1位は白でこれは常識的な結果ですが、2位に黒が入るのは意外だったとのこと。"男受け好感度"という意味からすればもっと女っぽい、たとえばピンクとかベージュがきそうなものですが、黒はセクシーなだけじゃなく、好感度もすこぶる高いことが明らかになりました。

 ちなみにこのアンケートでは、女が考える"男受け"を同時に調査していましたが、「男受けしそうな服の色」の1位は、男の回答と同じ白。これは大当たりですが、2位は案の定ピンクなどのパステルカラーとあり、男と女の考える好きな服の色に、大きな誤解が生じていることがわかりました。

 黒への好感は、やはり黒がもっている"しなやかな気品"というものから生まれると齋藤さん。そもそも黒は、清潔感ある人が着たら清潔に、汚く着るといちばん汚く見えるシビアな色。そういうリスクのある色を上品に着られる人は、もう非のうちどころなく上品。もっと言うなら"ピンク"は男受けを狙ったようなアザトサをはらんでしまうけれど、黒にはそういう計算が入り込めない分、本物の"大人の清楚"が匂い、上品がさりげないから、男受けパワーでもピンクには全然負けないと分析しています。

 反対からみれば「黒を着た女が好き」という男のほうが「ピンクを着た女」に鼻の下を長くする男より、なんだかランクが上と言えなくもありません。頭のいいセンスある男をつかまえるなら、やはり黒が正解なのかもしれません。

 齋藤さんによれば、「男受けナンバーワンの白は、黒以上に難しい色である上にイメージ先行の色。つまり、白の服でちゃんと男をふり向かせる女は極めて少ない。だから、実質の男受けナンバーワンは、黒の服とする説もある」のだとか。黒を美しく着れば、女としてもう無敵。"黒はモテる"という事実を踏まえて、もう一度、黒を着直してみませんか?



『されど"服"で人生は変わる』
 著者:斎藤薫
 出版社:講談社
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