第二次世界大戦の期間中、中国の戦地には、日本軍を退け中国を助けるために米国の兵隊が駐留していた。誰が敵で誰が味方なのか、これは革命においても勿論だが、戦争においては尚更重要な問題であった。当時、米軍が日本のスパイの容疑者を捕えたような場合、いったいどのようにして中国人と日本人を見分けていたのだろうか。中国網(チャイナネット)日本語版が伝えた。

 1942年、米国政府の戦争担当部門は中国の抗日戦争を支援する米軍のために、『日本人の見分け方』という名の小冊子を配布した。この小冊子は75ページで、漫画家のミルトン・カニフ(Milton Caniff)氏が、ユーモアを交えて、中国人と日本人の特徴及び両者の違いをイラストで示した。本の扉ページでは、一人の米軍将校が兵士のライアン(RYAN)に、「ライアン、君は長らく中国に行っていたのだから、日本人と東方同盟軍の違いについて説明してくれないか」と問う。

 そこでライアンは熟知した様子で解説を始める。「まずは体型的特徴を見て下さい。中国人の背の高さはアメリカ人とほぼ同じで、日本人はやや背が低く、胸部から直接足が生えているかのように見えます」

 「中国人の皮膚の色は黒褐色がかっているのに対して、日本人の皮膚の色はやや薄く、レモンイエローに近いです。中国人の目は少し斜めに傾いていますが、位置は欧米人と概ね同じです。これに対し日本人の目は、もう少し鼻に近い位置にあります。また中国人の歯は比較的平らなのに対し、日本人は出っ歯です」

 「もしも日本人がわれわれの盟友たちの中に紛れ込んで見分けがつかない場合には、彼らに少し歩かせてみたらよいでしょう。中国人は大股で歩きますが、日本人は足を引きずるように歩きます。もし日本人が偽って大股で歩いたとしたら、彼らを裸足にしてさらに観察してみて下さい。中国人の足は正常な形をしていますが、日本人は軍隊入隊前には下駄を履いていたために、足の親指と人差し指との間が離れています」

 米軍は、ライアンの描写があまりに一面的で主観的なものであると、或いは中国人の中にも漢奸(売国奴、敵側との内通者)がいるということに気がついたためか、1944年以降この冊子は発行が中止された。実際のところ、その容貌から中国人、日本人、さらに韓国人を識別することは、世界的な大難題の一つであるといえる。しかし、どのみち私は、容貌から中国人と日本人の違いを正確に見分けることはできない。(つづく 編集担当:米原裕子)



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