22日のチャンピオンズリーグ決勝でバイエルン・ミュンヘンを2−0と下し、45年ぶりにビッグイヤーを獲得したインテル。2得点を挙げたFWディエゴ・ミリートが記者会見場に姿を見せると、ヨーロッパ中のジャーナリストからは普段ではないような拍手が沸き起こった。だが、彼が最初に発した言葉は、インテルの喜びを凍結させてしまいかねないものだった。

「僕はインテルでとてもうまくいっている。でも、自分の未来を検討しなければいけない。今は今夜の勝利を楽しみたいけれど、それから代理人と話をして、何をすべきかを見ていかなければならない」

ミリートが検討しているオファーとはどういうものなのか、想像するのは難しいことではないだろう。退任の意向を明らかにしたジョゼ・モウリーニョ監督が、レアル・マドリーへ彼を連れていこうとしているということだ。

「彼が僕にやってくれたことを考えれば、僕は永遠にモウリーニョ監督に感謝していくよ。彼はチームにフォームを身につけさせ、そして僕をいつも信じてくれたんだ。彼が会長や(テクニカルディレクターのマルコ・)ブランカ、(幹部のレレ・)オリアーリと一緒に、僕のインテル加入を求めてくれたんだ。彼にはありがとうと言わなければいけないんだよ」

その後、ミリートは“普段”に戻り、「僕らは歴史的なことを成し遂げた。イタリアサッカー界ではなかったことだ。でもまだ、自分たちがどれだけのことをやれたのか、分かっていないけどね」とコメント。弟のバルセロナDFガブリエル・ミリートに続いて欧州を制覇したことについては、「兄弟がこれだけのハイレベルでプレーし、それぞれが特別なトロフィーを獲得するなんて、確かに不思議だよね」と話している。

一方、イタリアに帰国してから、ミリートはサン・シーロでのファンとのパーティーで、『スカイ・スポーツ』に対し、サポーターを安心させるコメントをつけ加えた。

「もちろん、インテルに残るよ。僕は3年の契約を結んでいるし、インテルでとてもうまくいっているんだ」