――愛人の後ろ盾で威張り散らし、実力が伴わない隈元氏のケース

「自分は学歴が低いから、社内でうまくいかない」――。そう嘆く会社員は、少なくない。

 しかし、それが事実であるかは、実はわからない。会社は人事に関する内容である以上、なかなかオープンにはしないものだ。

 今回は、自分が大学を卒業していないことを負い目と考え、周囲の社員らにあたりちらし、最後は浮いた存在になっていく女性社員を紹介する。

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■今回の主人公

隈元みえ(仮名、24歳女性)
勤務先:地方のテレビ局が10年ほど前に設立した番組制作会社(従業員数110人)。いくつかの制作会社を吸収しながら発展を遂げてきたが、その拡大路線がここ数年は息詰まっている。特に昨年の秋以降は、スポンサー契約数が鈍化し始めた。隈元は番組制作本部に勤務する、アシスタント(制作補助)である。

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(※この記事は、取材した情報をプライバシー保護の観点から、一部デフォルメしています)

「ねぇ、どこの大学を卒業したの?」

 隈元が、この4月に入社したばかりの小林武雄(23歳)に尋ねた。スタッフルームにいる社員数人が静まり返る。小林は困惑した表情で、答える。

「青山学院大学です」

 隈元が、また質問をした。

「青山学院は東京の大学でしょう? 東京までわざわざ行くならば、慶應クラスに入らないといけないんじゃない?」

 小林は、にが笑いをする。隈元は、勝ち誇ったような表情で話した。

「うちの制作部門は、大学を卒業した人が多いけど、みんなダメ。この世界は、学歴なんて関係ないから……。小林君も、そのあたりを心得えておいたほうがいいよ」

 隈元はこう言うと、明日の取材スケジュールを書き始めた。

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