■カーンとケプケが現状を嘆く

 元ドイツ代表主将オリヴァー・カーンとアンドレアス・ケプケ代表GKコーチが、今のドイツ代表にはW杯に優勝できるようなワールドクラスのゴールキーパーがいないと嘆いた。

「ブンデスリーガには優秀なゴールキーパーたちがいる。だが、私から見るとワールドクラスのキーパーはいないんだ」とケプケは土曜日のW杯予選を前に、シュポルト・ビルト紙に話した。

 そして、ドイツを2002年W杯決勝に導いたカーンは、「現状は嘆かわしいよ。現在のGKはマンネリ化しているし、高いレベルで安定している選手がいない」とコメント。

 現在の正GKはレヴァークーゼンのレネ・アドラーだが全幅の信頼をおかれているわけではなく、ライバルのロベルト・エンケ(ハノーファー)、ティム・ヴィーセ(ブレーメン)、マヌエル・ノイヤー(シャルケ)もブンデスリーガでコンスタントにハイレベルのプレーを披露しているわけではない。

 28日のホームのリヒテンシュタイン戦、4月1日のアウェイのウェールズ戦に向けては、アドラーとエンケの一騎打ちになりそうだが、カーンは不安定なプレーを懸念する。
「プレッシャーがすごいんだ。あのポジションは批判されやすいからね。それは昔も今も同じだよ。問題は誰が最高の才能を持っているかではなく、誰が精神的に一番強いかなんだ」

 もっとも、ドイツ代表のアシスタントコーチを務めるハンジ・フリックはこの論争に水を差すように、「我々は代表のゴールキーパーたちを信頼している。みんなハイクラスの選手だ。私はカーンとレーマンが常にワールドクラスだったとは思わない」と話した。