3月9日(日)、「Internazionale Milano Football Club」、通称インテルは創設100周年を迎える。8日(土)、サン・シーロでの壮大なセレモニーを前に祝賀ウイークが始まっている。
 3日(月)からは特別記念サイト(http://cento.inter.it)が開設され、チーム史上最も美しいゴールを決めるコンテンツなどが用意されている。7日(金)、ミラノのスメラルド劇場にはインテルが承認する世界中の1500ファンクラブの代表が会する。1908年にクラブが産声を上げた際、創設メンバーの中心がスイス人だった縁で、スイス商工会議所もクラブ株主を招待してディナーを予定している。

 8日の28節レッジーナ戦の前には、配下のサッカースクール「インテル・キャンパス」に所属する800人の子どもたちがピッチに下りて、満100歳の誕生パーティの口火を切る。2日のナポリ戦で今季リーグ戦の無敗街道はストップしてしまったが、まさか19位のレッジーナがお祭りムードを壊すはずもない。試合のハーフタイムには、100年の間にプレーしてきた計29か国の選手たちの全国旗が彩られた特大サイズの横断幕がゴール裏席を埋めることになっている。

 試合後がいよいよ本番。古くは30年代に活躍した者から現役選手まで、計250人の新旧プレイヤーたちが一同に揃い、エキスパートによって構成された音楽と映像のスペクタクルがサン・シーロを包む。
 スタジアムに入りきれなかった数千人のインテリスタたちは、ミラノ市内のドゥオーモ広場へ集うだろう。そこでは巨大ケーキが待っていて記念のケーキカットの瞬間を祝うことになる。

 101年目の最初の相手はリバプールになる。11日(火)のCL決勝トーナメント1回戦第2戦は、今季のインテルにとって天王山といっていい。2点のビハインドを負い、チームは負傷者だらけ。だがモラッティ会長は第1戦後、やはりリバプール相手に大逆転を果たし欧州を制した1964年の例を挙げ、「歴史に挑戦する」と気丈に言った。悔恨も歓喜もあった1世紀。インテル101年目の一歩はどんな形で記されるだろうか。