リヴァプールの共同オーナーの一人、トム・ヒックス氏が14日、ユルゲン・クリンスマン氏と監督就任について話し合いを行ったことを認めた。
 昨年、ヒックス氏とジョージ・ジレット氏は、補強方針についてラファエル・ベニーテス監督と対立し、ベニーテス監督は2人を公の場で批判。シーズン終了を待たずに監督交代があるのでは報じられるまでになった。
 ちょうどその頃、チャンピオンズリーグのグループリーグ敗退の危機にも面していた11月下旬にカリフォルニアで、両氏はベニーテス監督が退団した場合に備えて、クリンスマン氏と会談していた。
 チームはその後CLグループリーグ突破を決め、12月には監督とオーナー両氏が話し合って関係は修復された。
 クリンスマン氏は先週、来季からバイエルン・ミュンヘンの監督に就任することが決まったが、今度はジョゼ・モウリーニョ前チェルシー監督の名前がベニーテス監督の後継者として上がっている。
 ヒックス氏は今回のいきさつについて次のように説明し、ベニーテス監督支持を表明した。
「CL 敗退の恐れがあり、プレミアリーグでも結果が芳しくなく、1月の移籍方針についてラファと我々の意見が異なった11月に、ジョージと私はユルゲン・クリンスマンと会って、イングランドや欧州のサッカーについて話を聞いた。彼はなかなかの人物だった。そして、ラファが当時英国で噂されていたレアル・マドリーかどこかへ移ったり、コミュニケーションがまったくとれなくなったりした場合、後任として監督になってくれないかと交渉した」
「しかし、マンチェスター・ユナイテッド戦のあとで、ジョージと私はラファと建設的な話し合いを行い、リヴァプールで指揮を執り続けたいというラファの気持ちを聞いた。ユルゲンとは何らの合意にも至っていないし、我々は彼がドイツへ戻り、偉大なクラブを監督することになったことを喜んでいる。我々はラファを支持しているし、関係は著しく改善されている」