試合に出られなくても、自分にできることをやる――水を運ぶ、タッチライン際から指示を出す、味方を鼓舞する声かけなどで、チームの完勝を下支えした。写真:滝川敏之

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[ACLプレーオフ]鹿島4-1ニューカッスル/2月19日/カシマ
 
 メンバー入りはしたが、この日は出番なし。今季の鹿島の新キャプテン内田篤人は、4-1の完勝をベンチから見守った。
 
 試合の印象について訊けば「3-1って予想してたんだけどな……」と明かす。
 
「こっちは一発目だし、向こうはシーズンの中盤ぐらいかな。修正の仕方とか、シーズン中だから“戦い慣れている”」
 
 それだけに、簡単なゲームにはならないと予想していたが、それなりにゴールを重ねて、勝利を掴むと展望。ただ、失点してもおかしくはないと警戒もしていた。
 
「難しいかなとは思っていたけど、先に点を取れたから、それでちょっとうちがズレたね。ちょっと後ろに重くなった」
 
 18分に伊藤翔のゴールで先制したが、24分に一瞬の隙を突かれて失点。自陣バイタルエリアでの守備の強度がやや弱まったところを狙われた形でもあった。
 
 相手の戦い方については、「もっと蹴ってくるかな、というスカウティングだったけど、うまくつなごうという意思があった。最後のロスタイムまでつないできてたから。そういうサッカーをやろうっていう監督の下でのチームなのかなという気がしましたけど。もっと蹴ってこられたほうが、オーストラリアのチームは嫌だね」と振り返る。
 
 いずれにせよ、ある意味、内田の“予想通り”に鹿島が完勝を収め、プレーオフを突破。この日はピッチには立たなかったが、3月5日から始まるACL本戦はもちろん、今週末から始まるリーグ戦では、背番号2の勇姿を見られるか――。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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