高梨沙羅【写真:Getty Images】

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歴史的快挙を海外メディアも各国報道「W杯史上最も成功したジャンパーに」

 ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子個人第14戦(オーベルストドルフ)は24日(日本時間25日)、平昌五輪銅メダルの高梨沙羅(クラレ)が100.5メートル、96.5メートルの合計227.1点で今季初優勝。男女を通じて歴代単独最多の通算54勝をマークした。14戦未勝利から苦しみ抜いて掴んだ歴史的快挙を、海外メディアも「偉人の記録破る」「歴史を作った」「W杯の歴史で最も成功したスキージャンパーになった」などと続々と称賛している。

 日本の若き女王が、ついに歴史の頂点に立った。高梨は2本ともに距離を伸ばし、平昌五輪金メダルで今季W杯総合優勝を決めている3位のマーレン・ルンビ(ノルウェー)らを抑え、今季初勝利を飾った。これが男子で53勝を挙げていたグレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)を抜き、歴代単独最多に躍り出た。

 ルンビは祝福するように試合後の高梨との2ショット写真を自身のインスタグラムで掲載。さらに、海外メディアも歴史的快挙を続々と報道している。

 英紙「ガーディアン」は「日本のタカナシが54度目のW杯勝利で歴代記録を抜く」と見出しを打って特集。「オーストリアの男子の偉人グレゴア・シュリーレンツァウアーとのタイ記録を破った」と男子で歴代最多記録を持っていた名ジャンパーを抜いたことを紹介している。

海外で続々報道「歴史を作った」「勝利待ちを終わらせる」

 欧州のスポーツ専門衛星放送「ユーロスポーツ」は「歴史を作った」「W杯の歴史で最も成功したスキージャンパーとなった」と紹介し、英スポーツ専門サイト「insidegames」は「タカナシがスキージャンプW杯で勝利待ちを終わらせる」と見出しを打って特集。さらに、仏紙「レキップ」、米スポーツ専門局「ESPN」「NBC」など各国で紹介されている。

 日本女子ジャンプのエースとして注目され、キャリアを築いてきた。今季はライバルの台頭で未勝利が続いていたが、通算104戦目、実に15戦ぶりとなる1勝で、ついにスキージャンプの歴史に名前を刻んだ21歳。まだまだ伸びる余地はある。22年北京五輪へ向け、再び浮上のきっかけとなる勝利となりそうだ。(THE ANSWER編集部)