米バージニア州センタービルの高校に設けられた投票所で、大統領選の投票をする有権者(2016年11月8日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】昨年の米大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の陣営からデータ分析を委託されていた企業が、米国の有権者約1億9800万人の個人情報を誰でも閲覧できる状態にしていたことが分かった。米セキュリティー企業アップガード(Upguard)が19日明らかにした。1億9800万人は米有権者のほぼすべてに当たり、これまでに知られている有権者データ漏えいとしては過去最大規模とみられるという。

 アップガードのブログへの投稿によると、慎重な扱いを要する個人情報などの米有権者データを含む「(セキュリティー上)不適切な設定が行われていたデータベース」を同社の研究者らが発見。データベースは共和党の選挙対策データの分析を担った企業ディープ・ルート・アナリティックス( Deep Root Analytics)が運用し、共和党全国委員会(RNC)が使用していた。

 研究者らは「氏名や生年月日、自宅の住所、電話番号、有権者登録情報の詳細、人種や宗教ごとのデータ」を閲覧できたという。

 これらの情報はトランプ氏陣営にとって「政治データやモデル化された選好の宝の山」(アップガード)だったとみられる。同社の発見は、トランプ氏陣営が選挙期間中に特定の有権者に照準を合わせた活動をする上で、高度な手法を駆使していたことを垣間見せた。

 ディープ・ルートはAFPの取材に対し、特定の顧客の案件についてはコメントできないとしながらも、「オンラインストレージに保存している多くのファイルに、当社が関知しないところでアクセスがあったこと」に最近気づいたと認めた。

 その上で「この状況に関してすべての責任は当社にある」とし、外部の専門家と共に調査を行うと明らかにした。

 アップガードは、閲覧可能な状態にあった情報は文字にすると100億ページ分に相当すると指摘。今回の情報流出は「米国民が自分の最も秘匿性の高い情報について期待できるプライバシーやセキュリティーに関して、重大な疑問を投げかけた」と述べている。
【翻訳編集】AFPBB News