ユヴェントスのゴンサロ・イグアインが5日、コッパ・イタリア準決勝セカンドレグのナポリ戦で2ゴールを挙げ、ファイナル進出に貢献した。因縁の相手との一戦で活躍し、選手の兄はナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長を挑発している。

昨年夏、イタリア史上最高額の9000万ユーロ(約106億円)でナポリからユヴェントスに加入したイグアイン。宿敵への移籍はナポリのサポーターを激怒させ、移籍後初のサン・パオロでの試合となった2日のセリエA前節でも、イグアインは古巣のファンから大ブーイングを浴びせられた。

当然、5日の試合でもイグアインへのブーイングは続いた。試合前のウォームアップを終え、一度ピッチを離れた際、イグアインは観客に「聞こえないぜ」というジェスチャーをしてから、スタンドを指さした。デ・ラウレンティス会長が座るVIPスタンドだ。イグアインは以前から同会長との確執を明かしており、移籍した原因だと主張している。


そして、試合でもイグアインはデ・ラウレンティス会長に誇りを見せつけた。2日の試合では相手のペナルティーエリアで1度もボールに触れなかったが、この日は32分にミドルシュートで先制点を奪取。ゴールを決めたイグアインは、再びスタンドを指さして何かを叫んだ。「お前のせいだ」と言っていたようだ。


イグアインは後半にも追加点を奪取。試合自体はナポリに逆転を許して2-3と敗れたものの、ファーストレグで3-1と勝利していたユヴェントスは、2戦合計5-4で3年連続決勝進出を果たした。

試合後にコメントを発しなかったイグアインだが、代わりに声をあげたのが兄のニコラス・イグアインだ。ツイッターで「弟がゴールを決めるたびに(テレビ画面に映る)アウレリオの顔を見るのは楽しいね。会長、また次回! ハハハ」と挑発した。


以前からツイッターでデ・ラウレンティス会長を批判していたニコラスだけに、同会長の忍耐も限界に達したのかもしれない。ニコラスはその後、会長からブロックされたと明かしている。


ナポリのサポーターは、かつて愛したアイドルとその兄をどう想っているのだろうか…。