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 俳優の藤原竜也(34)が主演を務めたドラマ『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)が、今月11日に最終回を迎えた。

 初回こそ10.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の視聴率を記録したものの、その後は1ケタ代を連発。最終回まで視聴率は2桁に戻ることはなかった。また、全放送回の平均視聴率は8.1%で、同枠歴代ドラマの中では最下位という結果に終わってしまった。この低空飛行の視聴率は、ストーリーに関する視聴者の不満が原因のようだ。

「物語の謎を解くための伏線が分かりにくいことや、演出担当者が、Twitterで物語をわざわざ補完するようなツイートをしたことも批判の的となったようです。ただ、脚本家がブログで『明日、いったん、終わります』と書いていることからも、続編を期待させているようですが」(芸能記者)

 お世辞にも高視聴率と言えなかった本作に、続編制作はあるのだろか。そんな低評価な本作の中でも、主人公の藤原以上に存在感をあらわしたのが、Hey! Say! JUMP伊野尾慧(26)だ。

■業界からも高評価

 伊野尾は、癒しの笑顔で主人公を見守るという役どころであった前半から、終盤はガラッと人柄が豹変しバーテンダー役を熱演。この豹変ぶりが好評だったようで、ネットでは「主人公食ってるだろ」「藤原とW主演だったとは」といった驚きの声が寄せられた。

「ここ最近、露出の機会を増やしている伊野尾ですが、ようやく役者としても存在感を見せつけることができたようです。来年には主演映画『ピーチガール』の公開もあるため、その布石ともなったかもしれません」(前出・芸能記者)

 現在さまざまなバラエティ番組でも活躍している伊野尾だが、所属するHey! Say! JUMPは、メンバー9人の中では長い間“不人気メンバー”として位置づけられていた。だが今では、多数の番組への露出によって、人気メンバーの山田涼介(23)や中島裕翔(23)といったメンバーに負けないくらいの人気を集めている。

 ここ最近で露出が急増しただけに、ジャニーズ事務所のゴリ押しと囁かれることも多いが、業界内では「使いやすさと実力を兼ね備えたジャニタレ」として軒並み高評価のようだ。

「バラエティに出演するときの伊野尾は、“適当キャラ”をウリにしていますが、本性はかなり礼儀正しい。機転も利き、女性のように綺麗なビジュアル、こちらのニーズにも応えてくれるので、今後テレビ界では重宝される存在になると思いますね」(芸能関係者)

 山田や中島がスキャンダルなどで芸能ニュースに取り上げられるなか、伊野尾は愛らしいキャラクターで、着実にステップアップを図っているようだ。

 ファンとしてはその躍進ぶりが他のメンバー間の格差を広げてしまい、“第二のSMAP”のようにならないかが今後の不安材料になるかもしれない。

文・安藤美琴(あんどう・みこと)※1974年東京都出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ガールズジャーナル』(セブン&アイ出版)、『パチンコ攻略の帝王』などに寄稿。現在は女性向け読み物の記者・編集者として活躍中。