巨大バーナーから吹き出す1300度の炎でスープをあぶることで、クリーミーなスープにうま味を凝縮し、濃厚なスープをもっちりとした麺と合わせたラーメンを提供しているお店が北海道・札幌市内にある「札幌 炎神(えんじん)」です。札幌駅からも歩いて行ける場所にあるとのことで、実際にお店に行って炎のラーメンを食べてきました。

1300度の剛火で仕上げる炎のラーメン 札幌 炎神 − Sapporo Engine −

http://n43engine.com/

「札幌炎神」は札幌市の札幌狸小路商店街のアーケードの中にお店を構えていて、地下鉄すすきの駅から徒歩3分程度の場所にあります。JR札幌駅・地下鉄さっぽろ駅からでも大通公園やテレビ棟の近くを通りながら歩いて20分ほどで行くことができます。



店頭には「北海道潮(しお)拉麺」と「札幌味噌拉麺」の2種類の看板メニューが出ていました。



店内に入り、食券機で目当てのラーメンやサイドメニューのチケットを購入します。



席は1階の壁際にカウンター席と……



階段を上った2階に、L字型のカウンター席と、テーブル席があります。



訪れた日は店内がやや混雑していたので席が空くのを待っていると、厨房で突然火柱が上がりはじめました。



お店の外から見るとこんな感じで、フライパンから勢いよく炎が燃え上がっています。



炎を吹き出していたのは巨大なバーナーで、1300度の高温の炎でフライパンに入れたスープとラードをあぶることで脂を乳化させ、まろやかなコクとトロミを生み出しているそうです。巨大バーナーでスープを豪快にあぶっている様子は、以下のムービーで見ることができます。

「札幌炎神」で巨大バーナーから火がごうごうと燃え上がる炎のラーメン作り - YouTube

鉄製のフライパンに、独自に配合した3種類のブレンドみそを入れて、バーナーを着火。コンロの炎とバーナーの炎でスープが挟み撃ちになって熱されていきます。



少しあぶった後に、スープとラードを足します。札幌炎神では魚介スープをメインに、白湯スープと野菜スープの3種を合わせているそうです。



そして再びファイアー!



2回目のあぶりでは、店頭のガラス窓に火柱が直撃しそうなほど火が高く燃え上がります。



左側のフライパンも同時並行であぶっていきます。



もはやラーメンを作っているとは思えない光景。



というわけで、コレが炎であぶって作られた一番人気の「炎の味噌ラーメン2012」(税込800円)。休日の夜9時頃にお店を訪れたのですが店内は常に満席で、注文から10分ほどでラーメンが到着しました。



中央には細く刻んだ赤唐辛子と玉ねぎが盛られています。



スープは一見クリームシチューのような白っぽい色をしています。飲んでみると、みそのコクと野菜のうまみが合わさっていて、ジャガイモのポタージュスープのようにとろりと濃厚。にんにくや唐辛子のスパイシーな風味も感じられます。



麺はやや太めの縮れ麺で、モチモチとした食感。粘度のある濃厚なスープが麺によく絡みます。



角切りのチャーシューは、表面を軽くあぶって香ばしく仕上げられています。口の中でホロッと崩れるほどやわらかく、かめばかむほどジューシーな肉のうまみが感じられます。



キクラゲはコリコリとした食感でボリュームも満点。



玉ねぎとメンマは歯ごたえがあり、どろっと濃厚なラーメンのアクセントとしてぴったりでした。



続いてお店で二番人気の「海薫る潮ラーメン」(税込800円)も食べてみます。



チャーシューの側面は巨大バーナーの激しい炎でカリカリにあぶられています。



潮ラーメンに使われているのは、サラサラとした少し白っぽい透明のスープで、魚介の風味が感じられるあっさりとした塩味のスープに仕上がっています。ところどころに輪切りの唐辛子が入っており、ピリッとした辛さもプラスされています。



麺は味噌ラーメンと同じく、中太の縮れ麺が使われています。スープがサラッとしているので、麺にやや絡みにくい印象でした。



ノリは平らな焼きノリではなく、ほぐして乾燥させたもの。麺と一緒に食べると塩ラーメンに磯の香りが加わり、相性はばっちりでした。



味噌ラーメンと同様に、肉厚のきくらげがたっぷり。



丼の中央の白髪ネギと赤紫色のとさかのりは、ラーメンの彩りと食感のアクセントとなっていました。



サイドメニューの「ミニ豚丼」(税込300円)も注文してみました。



北海道産の豚バラ肉を煮汁で醸してから軽くあぶってあり、香ばしい焦げ目がなんとも食欲をそそります。



食べてみると、タレの甘みで豚肉のジューシーなうまみが引き立てられていて、ラーメンにのっていたチャーシューとは異なる肉の味が楽しめます。白ご飯との相性もよく、「ラーメン1杯だけではおなかが物足りない……」という時にちょうどよさそうです。



豚肉とごはんの間には刻みノリがふりかけられていました。



豚肉にご飯を巻いて食べるのもいい感じ。



なお、「札幌炎神」は11時〜23時まで年中無休で営業していて、巨大バーナーを使ったラーメン作りは営業時間中であればいつでも見ることが可能です。