結構大事?6月1日から大幅変更する自転車の道路交通法は知っておくべき

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30年前と自転車のマナーは、あまり変わっていないと思う。恥ずかしながら筆者も10代の頃はひどい運転をしていたものだ。でも、近年自転車によって危険を感じることがある。もしかしたら、交通環境が整備されたことで、自転車が走りやすくなり、スピードを出し過ぎているのかもしれない。

いずれにしろ、昨今自転車のマナーが問題になっていることは事実で、それを反映してか、自転車の交通違反に対する罰則が強化された。

通行区分やスマホに注意

まず、今回の罰則強化の対象となる危険な行為を挙げておこう。

ほとんど当たり前のことばかりなので、あらためて気をつけることはあまりないかもしれないが、注意したいのは、歩道の利用だ。自転車は原則的に車道を通行するものとされている。

ただし、例外として、『道路標識や道路標示で指定された場合』、『運転者が13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、身体の不自由な方の場合』、『車道や交通の状況からみてもやむを得ない場合』は、自転車が歩道を通行できるとされている。しかし、いずれにしろ歩道を通行する際は、歩行者の妨害にならないように徐行したり、押して歩くなどの配慮をすることが必要だろう。

通行に関してもうひとつ。自転車が車道を走る場合は、左側に寄って通行しなければならないとされている。右側通行は禁止だ。これは、路側帯がある場合でも同様だ。

飲酒運転は自動車だけでなく、自転車でも禁止されているので、気をつけてほしい。そして、携帯で電話しながら、スマホをいじりながらの運転、片手で傘をさしながらの運転なども違反になる可能性がある。

命令に従わないと罰金も

さて、今回の道路交通法改正の大きなポイントは、自転車運転車講習制度が始まるというものだ。上記の14項目のような危険行為によって、3年以内に“違反切符による取り締まり”または“交通事故”を2回以上行った場合、公安委員会の受講命令が来る。

その場合、3ヵ月以内の指定された期間内に自転車運転車講習を受講しなければいけない。受講時間は3時間、受講手数料は5,700円だ。もし受講命令に従わなかった場合は、5万円以下の罰金が科せられる。

指定された14項目の危険行為は、特に目新しいものではない。気をつけることは従来から変わらない。しかし、これまで実際に取り締まられたことがあるひとは多くないだろう。ということは、今後取り締まりも強化するのだろうか?

自転車はエコな乗り物であり、駐車スペースも少なく済むし、自動車などより渋滞の原因にもなりにくい。危険な自転車の運転を取り締まることは必要だが、自転車を活用しやすい環境を作ることも重要だろう。

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【参考・画像】

※ 自転車運転車講習制度 -警視庁

※ 知ってる?守ってる?自転車利用時の交通ルールとマナー - 政府公報オンライン