昨年12月、東京地裁は大川原加工機(本社・神奈川県横浜市)に対する捜査の違法性を認め、国と東京都に約1億6000万円の賠償を命じた(1月11日に両者が控訴)。原告の1人は、胃がんで亡くなった大川原加工機の元顧問・相嶋静夫さん(享年72)の妻(75)だ。胃がん発覚後も保釈が認められず、十分な治療が受けられないままに亡くなった相嶋さんの最期を、妻が語る。(前後編の後編)【粟野仁雄/ジャーナリスト】前編【冤罪事件