1メートル半のパーパット。それまで平然としていた船渡川育宏の表情がこわばった。プロ入り7年目にして、いきなりやってきた初優勝のチャンスとともに、未体験の強烈なプレッシャーもやってきたからだ。1980年8月24日。日本国土計画サマーズの最終日が行われていたニュー蓼科CC(長野県)は晴天に恵まれ、さわやかな高原の風が吹き渡っていた。しかしここに至るまでの4日間は、前代未聞のトラブルが続発し大変な道のりだった。■サ