ハラスメントは人の尊厳を傷つける。それゆえ、逃げることに精いっぱいで、手もとに証拠がないことも珍しくない。しかし、録音データなどがなくても、泣き寝入りしないで済むことがある。西日本に住む三浦アキ子さん(仮名・50代)は、勤務先の病院でパワハラ被害にあい、退職を余儀なくされた。証拠は乏しかったが、独力で約7年間戦い、病院側に50万円を支払わせた。利用したのは「調停」という手続きだ。「厳格な証拠が必要な裁