「憲法色」をご存じだろうか。茶色がかった黒色のことで、江戸時代に染物の色として人気を博した。当時は幕府から、贅沢を禁止する「奢侈禁止令」が度々出ており、庶民は地味な色合いの衣装を着つつも、「百鼠四十八茶」(ねずみ黒色が100種、茶色が48種)と呼ばれるほど、微妙な色の変化を楽しんだという。もちろん、この「憲法」は日本国憲法の憲法ではない。「憲法染」を普及させた戦国時代の剣術家・吉岡憲法(拳法、剣峰とも