一斉休校やアベノマスク、GoToトラベルなど、政権与党が打ち出したコロナ政策の中には、批判や混乱を呼んだものが少なくない。元厚労官僚の千正康裕さんの新刊『官邸は今日も間違える』(新潮社)は、なぜ「迷走」が生まれたのか、霞が関に身を投じ、20年過ごした経験から分析した新書だ。代表的な論点をあげると、▼国民ウケを狙い、「やれ」と言うだけで、実務の流れやリソースに無配慮な「官邸主導」の意思決定▼国民に対する政