【薬剤師解説】目の充血に効く目薬15選!徹底比較&選び方も
目の充血とは?
目の充血は、目の炎症や疲れが原因となって発症します。紫外線、細菌、アレルギー性物質などの刺激により目に炎症が起こったり、スマートフォンの使い過ぎなどで目に過度の疲労がたまったりした時に目の充血が引き起こされます。
目の充血の多くは結膜(白目の表面を形成する膜)を通る無数の血管が拡張する(太くなる)ことにより起こります。細菌や花粉などの刺激を受けると炎症反応により結膜の血管が拡張します。
また、目に疲労がたまると、たくさんの酸素や栄養素を供給しなければならなくなるため、同様に結膜の血管が拡張することになります。これによって、普段は見えない血管が白目の部分に浮き上がり、目全体が赤くなってしまいます。
目の充血を治すには?
目の充血を治すために大切なことは、充血を起こしている原因を取り除くことです。
・目をよく洗って異物を取り除く
・紫外線を防ぐために帽子やサングラスを装着する
・パソコンなどの使用時間を減らす
・十分な睡眠
・栄養をとる
などしていれば通常、充血は自然に治まっていきます。
目の充血を治す市販薬の成分
目の充血を治す市販薬には様々な種類のものが発売されていますが、概ね以下のような成分が配合されています。
<血管収縮剤>
目の充血は白目部分の血管が拡張することにより起こるため、血管収縮剤を点眼することで拡張した血管を収縮させれば充血を取り除くことができます。
主な血管収縮成分としては、塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリンがあります。血管を収縮させると充血は収まりますが、その分目への酸素の供給量が減ってしまいます。
コンタクトレンズを使用していると裸眼と比べて目が酸欠になりがちですので、コンタクトを使用している場合は避けた方がよい成分となっています。
<抗菌成分>
ものもらいと呼ばれる細菌感染を原因とする目の充血に効果を発揮します。市販の目薬にはスルファメトキサゾールと呼ばれる抗菌剤が配合されています。
<抗炎症成分>
炎症を抑えることで充血を改善します。代表的な成分としてはグリチルリチン酸やプラノプロフェン、その他ステロイドなどもあります。
<抗アレルギー成分>
クロルフェニラミンマレイン酸塩などの抗ヒスタミン成分が含まれており、アレルギー反応を抑えることで目の充血を改善します。
<ミネラル成分>
人間の涙に含まれる成分です。人口涙液と呼ばれ、何か特別な作用を持った目薬ではなく、人間の涙に成分を近づけた目薬も販売されています。成分としては塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどが含まれています。
<保湿成分>
主にコンドロイチン硫酸エステルナトリウムなどの保湿成分が含まれています。角膜の水分を保持して角膜を保護することにより、外部の刺激から目を保護します。
ビタミン成分疲れ目を原因として目の充血が生じている場合には、ビタミンB、ビタミンEといったビタミン成分を含む目薬が良く効きます。ビタミンBには目の組織代謝を活発にする作用があり、ビタミンEには目の血液循環を改善する作用があります。
<保湿成分>
主にコンドロイチン硫酸エステルナトリウムなどの保湿成分が含まれています。角膜の水分を保持して角膜を保護することにより、外部の刺激から目を保護します。
<その他の栄養成分>
L-アスパラギン酸カリウム、タウリンなどの栄養成分が配合されており、疲れ目を原因とする充血に効果を発揮します。これら有効成分の他に、目薬には添加物もよく使用されます。ベンザルコニウムに代表される防腐剤は、敏感になった角膜には刺激になる場合もあります。
また、コンタクトレンズはベンザルコニウムを吸着し、角膜への刺激の原因となることがあります。通常の使用で大きな問題になることはないとされていますが、目薬選びのポイントにしたい成分の一つです。
【シーン別】目の充血を治す市販薬の選び方
目の毛細血管に作用して充血を直接改善する成分として、血管収縮剤があります。充血に効果があるとうたう製品には血管収縮剤が含まれることも多いですが、血管収縮剤を含まない目薬でも充血の根本の原因を取り除ける場合があります。
それでは、症状別に実際の目薬の選び方を解説していきます。
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ものもらいなど細菌感染による充血の方は
これからプールや海水浴シーズンになってくると増えるのがものもらいです。ものもらいは細菌感染の一種で、ウィルス感染ではありませんので、基本的には人から人にうつることはありませんが、プールや海水浴以外でも目の周りを不衛生にしているといつでも起こる症状です。
先述の通り、ものもらいは細菌感染ですので、抗菌成分の入った目薬を選びましょう。他にも、抗炎症成分が入っていると細菌感染による炎症を抑えてくれますので効果的です。
また、目薬と併せて目の周りを清潔に保つようにしましょう。例えば、手を洗わずにコンタクトレンズを装着していないか、前髪が目にかかっていないか、女性ですと目の周りのメイク用品の清潔にも気を使いましょう。
アレルギーによる充血の方は
花粉症など、ご自身で充血の原因がアレルギーと分かっている場合は主に抗アレルギー成分や抗炎症成分を含む目薬を選びましょう。抗菌成分などは不要です。
ただし、かゆみで何度も目をこすることによって角膜が傷ついたり、細菌感染をおこしたりと、新たな弊害を引き起こしてしまう恐れもあります。充血以外の症状も出ていないか、しっかり観察しながら使用しましょう。
また、アレルギーの場合は、目だけではなく、アレルギーそのものへの対策も行いましょう。花粉症であれば、洗濯物を外に干さないなどの生活でできる工夫を取り入れたり、予防のための内服のお薬を検討するのもよいでしょう。
目の使い過ぎによる充血の方は
目の充血は目の疲れでも起こります。パソコンやスマホなど、近距離で液晶を見る時間の多い現代人は、目を酷使しがちです。これに加えて、コンタクトレンズの長時間使用も目の疲れの原因となります。
目が疲れると、体は目の回復を促すため目への酸素供給を上げようと毛細血管を拡張させます。普段は細くて見えない毛細血管ですが、拡張することで赤みが見えるようになり、充血と呼ばれる状態になるのです。
特にコンタクトを使用していると、裸眼より酸素供給量が減ってしまいますので、特に充血が起こりやすくなります。
また、パソコンなどを凝視していると瞬きの回数が減り、涙の供給が減ってドライアイと呼ばれる状態になります。ドライアイは眼精疲労、目の充血の原因となります。症状が軽い方は人口涙液を利用して、涙の量を補うと良いでしょう。もっともシンプルな処方です。
特に目の渇きが気になるという方は、添加物でとろみをつけたものや、保湿成分が加えられた目薬を選ぶのも良いでしょう。疲れ目用の目薬には、目の回復を促す栄養成分が含まれているものも多数あります。
また、充血に直接作用するものではありませんが、ネオスチグミンなどの目の筋肉に作用してピント調節機能を改善する成分を含む目薬もあります。自身の目の疲れ具合に合わせて選びましょう。
目薬に加えて、睡眠をしっかりとったり、コンタクトの人は眼鏡を使用したりと目に優しい生活を心がけることも大切です。
原因がわからない充血の方は
先述の充血を治す方法を試みても改善しない場合や、上記のパターンのどれにも心当たりがないという場合には、他にどんなことが考えられるでしょうか?
ここに挙げていない原因としてはウィルス感染、いわゆるはやり目といわれるものや、角膜潰瘍、緑内障、強膜炎など充血には多くの原因があります。
中には、数時間、数日で急激に症状が悪化するものもありますので、原因が不明で心配な時は無理に自分で治そうとせず、眼科を受診しましょう。
