人工甘味料への健康イメージに大きな変化

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ヒューマン・データ・ラボラトリは、全国の20〜60代の男女500人を対象におこなった「食の安心・安全に関する意識調査〜人工甘味料編〜」の結果を2015年3月26日に発表した。

食の安心・安全に関する意識調査

まず、食品購入の際にパッケージ表示を確認しているか、という質問に対して「毎回」と答えた人が29.2%、「時々」が43.6%、「特定の食品のみ」が8.8%と合計で8割以上の人がパッケージ表示を確認していることが分かった。

また、表示を「確認している」と回答した人に、"カロリーゼロ"や"カロリーオフ"を強調している商品について、人工甘味料の有無を気にしているかたずねたところ、「気にしている」が22.1%、「どちらかといえば気にしている」が41.4%となり、6割以上の人が人工甘味料の有無に関心を示した。特に、男性に比べて女性が気にする傾向にあった。

続いて、「人工甘味料が入っている加工食品や飲料などの商品を選びますか」という質問に対して「選ぶ」と答えた人が55.2%と過半数になり、選ぶ理由については「カロリーが低いから」が68.5%「ダイエットに役立つから」が34.8%となり、人工甘味料のカロリーゼロ、カロリーオフといった効果を期待していることが分かった。

人工甘味料を含む商品を「選ばない」と答えた人の理由としては、「不自然な甘さだから」が31.7%「健康面に悪い気がするから」が30.4%「安心、安全性が感じられないから」が21.4%となり、人工甘味料に対する体への影響を気にする理由が上位にあがった。

また、イスラエルの研究チームが英科学誌「Nature(ネイチャー)」の電子版に「サッカリンなどの人工甘味料には、代謝に関わる腸内細菌バランスを崩し血糖値を下がりにくい状態にする作用があり、糖尿病や肥満といった生活習慣のリスクを高める可能性がある」という研究結果を発表したという情報に対して、6割以上の人が「知らなかった」と回答。この研究結果を伝えたうえで、「人工甘味料が含まれない食品や飲料などの商品に関心を持ったか」と質問すると、「非常に興味を持った」が21.0%「興味を持った」は53.4%にのぼった。

研究結果の情報をうけて、「知ってよかった」「(人工甘味料の)摂取を控えるべきだと感じた」と答えた人の割合が高く、また人工甘味料が入った商品を「選ぶ」と答えた276人のうち、研究結果を知ってから「人工甘味料を含まない商品を選ぶ」と答えた人は92.4%にのぼり、回答者の人工甘味料への健康イメージに大きな変化が見られた。

調査は15年3月13日から15日にかけて、インターネットを通じて行った。