Play-a-thon本番直前リポート:Engadget冬フェスで目指す演奏はできるのか? #egfes

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「新しい楽器を作り、新しい音楽の演奏に挑戦する」Play-a-thon。新しい音を奏でる楽器作りをテーマに、全4日間のワークショップを実施しました。

前半の11月6日・7日に開催した静岡県掛川市での合宿から2週間後の11月21日のDay3に向けて各チームはオンライン・オフラインでコミュニケーションを取りながら自分たちの目指す楽器・音作りを進めてきました。11月24日のEngadget Fes 秋葉原 2014 Winter での発表会まで、あと3日に迫ったDay3当日の模様は続きをご覧ください。

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新しい楽器を作り、演奏するPlay-a-thonとは?



Play-a-thon はIAMAS(情報科学芸術大学院大学)、ロフトワークと一緒に新しい楽器や演奏体験を作り出す一種のハッカソン。「楽器」や「音楽インターフェイス」をデザインし、製作することをテーマに、ヤマハの強力アシストで実現しました。

日程は静岡と東京をまたいで4日間(11月6日、7日、21日、24日)。参加者は前半の2日間、静岡で合宿してプロトタイプを制作。11月21日のDay3は、最終調整とEngadget Fes 秋葉原 2014 Winter本番ステージのパフォーマンス準備をおこないました。

合宿から2週間。それまで各チームは何をしていたのか?



今回のPlay-a-thonは日程が前後半に分かれているため、Facebookグループを中心としたオンラインでのコミュニケーション以外に、各チームが集まって作業をしたり専門家に相談できる場所が必要でした。そこで、名乗りを上げたのがヤマハと11月11日にオープンしたばかりのものづくり施設「DMM.make AKIBA」です。

ヤマハは音や楽器の専門家と相談できる日をセッティング。エレクトーンシティ渋谷にあるミーティングスペース「!/F」で、相談を希望するチームとヤマハの担当者が対面で直接疑問点をぶつけ合います。再度コンセプトを説明したり、今現在つまづいていることを確認しあうことで、今解消しなければならないこと、そうではないことが明確化します。

相談日には静岡本社からも担当者が駆けつけました。相談を受けたのは「チームkurage」の3人。楽器の機構で悩んでいることから話がスタートしましたが、話しているうちにコンセプトをもっとシンプルに伝えることが必要だと感じたようです。

DMM.make AKIBAは事前に工作機械類の説明を受けたグループに、施設内の設備を可能な範囲で利用できるようバックアップ。モノづくりの工作機械類150点、総額5億円分のほか、会議室、シェアオフィスエリアなどを備えた施設に足を踏み入れた参加者は興奮気味。使う道具や資材を持ち込んで作業やディスカッションをおこなったチームもいたようです。

ヤマハの!/FやDMM.make AKIBA以外にも、各チームで集合しやすい場所で作業を進め、機材やパーツの手配などを進めていきました。

ヤマハが「夢の楽器・音」の事業化をバックアップ!Play-a-thon以降も見逃せない



Play-a-thonは11月24日で一度終了となりますが、その後、本格的にその楽器や音楽インターフェースの事業化を希望するチームには、ヤマハが中心となってメンタリングやアドバイスをするインキュベーションプログラムへの申込権が与えられることが発表されました。

もちろん、事業として成立させるためにはPlay-a-thon終了直後のプロトタイプからさらにブラッシュアップしなければなりません。アイデアの発案者である参加者の権利を最大限に尊重しながら、今後も専門家から適切なアドバイスを受けながら事業化を目指すことがプログラムの趣旨です。もっと夢の楽器作りや音作りを追求したい人が誕生するのでしょうか。

Day3:楽器や音の精度を高め、確定させる6時間



朝10時、会場には大きな荷物を抱えた参加者が少しずつ集合してきました。本番までに対面でアドバイスを受けられる機会はほぼこれで最後。貴重な時間を惜しむように、すぐ着席してそれぞれ作業をスタート。

全員同じ時間に集合するチームもある一方で、作業分担をして時間差集合するチームもいました。楽器の筐体がまだ出来上がっていないチームは、1人が3Dプリンターなどがある都内のFabスペースで作業して駆けつけます。パーツが揃っていない、材料が足りないチームは買い出し担当が秋葉原の街を巡って調達します。

少しずつですが、楽器の形が見えてきたようです。ですが、作業過程では全く想像ができません。

熱を帯びた時間が過ぎていきます。アイデアが書き込まれたノートを傍らに、手を止めて作業工程を振り返るチームも出てきました。Day3の目標は、3日後に迫った本番のステージでパフォーマンスができる目処を付けること。音が出る、だけではなく、聴衆がいるステージで楽しめる演奏が可能なレベルまで引き上げることができるのでしょうか。

どんなパフォーマンスになったのか、どんな音が鳴り響いたのか。Engadget Fes 秋葉原 2014 Winterの記事をお待ちください!



作業の手を止め、パフォーマンスができる状態が見えてくるのか最終のデモをおこないます。ここまでの3週間、意見が対立したり、当初のコンセプトから大きく外れたり、現実的に今回の日程では楽器として作り上げることが難しくなる場合もありました。

どのようなアプローチなら実現可能なのか、できる限りのアイデアを集めて新しい楽器と音作りに挑戦した参加者の成果は、Engadget Fes 秋葉原 2014 Winterのステージで花開いたのでしょうか。次回はいよいよステージ発表の様子をお伝えします。ご期待ください。