高飛車姉妹・川島シスターズの“脅威の姉”を演じる、シシド・カフカ。本業はミュージシャン。写真は「我が儘 / Miss.ミスミー」(インペリアルレコード)

写真拡大

11/12(水)放送の「ファーストクラス」第5話は、緊迫したシーンから始まった。沢尻エリカ演じる主人公・吉成ちなみは倉庫に呼び出され、議員秘書のおっさんに迫られる。ネクタイを緩めて両手で壁ドン、さらには足払いをかけて馬乗りってエリカ様に何してくれんねーん!! というところで、救いの神が現れる。

「あら? 失礼。お取り込み中でした? 吉成さん、交代の時間ですので、よろしく」と荒ぶるおっさんを制したのは知念里奈演じる、先輩秘書・大久保円香。ちなみを倉庫に呼び出した張本人である。え?

「どうして止めたんですか」とちなみに問われ、まどかは「どうしてだろう……わかんない」と目を伏せる。おおーい。前作に比べると、理由なき嫌がらせが目立つ今作。“そういう事情ならわからんでもない”という共感ポイントが少なめな分、リアリティに欠けるという声も散見される。でも、女のいやがらせにさしたる理由なんてないという意味では、むしろリアリティをとことん追求した結果なのか。

ともあれ、エリカ様は危機を脱出し、受付から総務に異動。さらに、TATSUKO YANOブランドのみなさんも、畑違いのNGSホールディングスの各部署に飛ばされる。さて、ますます話がややこしくなってきましたよ!

裏工作の女王・凪子(ともさかりえ)に、博多弁の肉食女子・さくら(倉科カナ)、セクシー川柳の美魔女系広報・千冬(小島聖)、裏表しかないゆとり世代・華(鈴木ちなみ)が配属されたのは、トップモデルのERENA(石田ニコル)のプロデュースブランド。前作で佐々木希演じるMIINA(現・鈴木良子)とバチバチにやりあった底意地の悪さは健在。TATSUKO YANOの面々は早々に、新人いじめのターゲットにされる。

そんな中、さくらは要領よく立ち回り、デザイナーの座をつかむ。しかし、この部署におけるデザイナーとは、ERENAのゴーストデザイナーを意味する。ERENAはデザイン画をマジックで塗りつぶしたり、切り刻んで別のデザイン同士をつなげたり……とやりたい放題である。「あのさ! 腹立たんと?」と、さくらが問いただしても同僚たちはピンと来ない様子。「怒る? うれしいでしょ。だって、一生お店で売ってもらえないデザイナー志望なんていっぱいいますから」というのだ。

それぞれが追い詰められるなか、廣木リカ(木村佳乃)によって新たなミッションが申し渡される。

「2週間後にパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークのバイヤーにコレクションをプレゼンし、買いつける人がいたらあなたがたを全員、ここに戻してあげます。TATSUKO YANOのニューライン、TATSUKO YANO JAPANのスタッフとして。ちなみにラインのコンセプトはメードインジャパン」

しかし、さらにもう1つ条件があった。全員が参加すること。もし、何らかの形で裏切る人間がいた場合は、すべてなかったことにするという。

じつは廣木リカは隠し子の存在をバラされたくなければ、元のポジションに戻すよう、知冬と華から遠回しに脅されていた。今回のミッションは知冬と華に対する牽制なのか、それとも……。回を追うごとに、びゅんびゅん展開が早くなり、ジェットコースター状態のファーストクラス。第五話ではとうとう、一致団結して新コレクションを作り上げるところまでこぎつける。これも、リカの教育的指導のたまものなのか。

ニューヨークとパリから買い付けの希望があり、大団円! ……なわけはもちろんなくて、ERENAのゴーストデザイナー告発記事が出たことがわかり、TATSUKO YANOオフィスは騒然となる。「私じゃありません!」と、さくらちゃん涙目。そして、川島ナミ絵(シシド・カフカ)がまさかの土下座! いったい何がどうなっているのか。第6話は今夜10時から!
(島影真奈美)