『Pen (ペン) 』2014年 7/15号 「ゴジラ完全復活!」特集。第2特集は「アンダーズ」。

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1954年11月3日に誕生した『ゴジラ』が、60年の時を経て、ついにハリウッド映画に復活する(ちょい前にあったエメリッヒ版は忘却した設定で書いています)。
新作ゴジラの予告映像、「じらし感」が絶妙で今回は期待できる!
ってワクワクしているときに出ました。
『Pen (ペン) 2014年 7/15号』のゴジラ特集。
これが、いい。
でかしたぞペン。

新旧ゴジラ特大ポスターが付録。
第一作目ゴジラポスター、何度観てもインパクトがある。
「水爆大怪獣ゴジラ」の文字。
「ゴジラが化学兵器か驚異と戦慄の一大攻防戦!
放射能を吐く大怪獣の暴威は日本全土を巨富のドン底に叩き込んだ!」
のキャッチコピーと禍々しい字体は、いまや新たなリアリティを持って受け止められるものになってしまった。
部屋にポスターを貼るなんて、大学生以来してなかったけど、これは貼る。
裏は新ゴジラのスタイリッシュなポスターだ。

特集は、
ゴジラのスーツアクター中島春雄、ゴジラの造形製作の開米栄三、プロデューサー富山省吾、特撮監督の中野昭慶、ゴジラ関係者の証言で、さまざまな角度からゴジラを検証する企画からスタート。

さらに、
ゴジラ年表
全29作品ストーリー徹底解説
ゴジラの顔の変移
ゴジラに破壊された日本全国の名所マップ
ゴジラに影響を受けた海外クリエイター
ゴジラと戦った怪獣たち
ゴジラと戦った自衛隊の兵器メカ
ゴジラのポスターの数々
ゴジラ以外の怪獣映画
ゴジラ模型の原型師
トリビア
最新グッズ
と、オールカラー、ふんだんにグラフィックを盛り込んだ大特集、完全保存版。

もちろん新作ゴジラの紹介も。10ページオールカラー。
監督ギャレス・エドワーズと渡辺謙のインタビューが、いい。
監督ギャレス・エドワーズは、野生動物の映像を参考にしてCGを作っていたが違和感がでてきた。それで、「観客にゴジラの気持ちに共感してもらえるよに、人間的にも見えるように変えていった」そうだ。「そこが普通のモンスター映画と、僕のゴジラ映画の違いだと思います」。
渡辺謙は、監督と対立したエピソードを披露する。
ただ一点だけ相容れなかったのは“僕が発する『ゴジラ』の発音”。
“ハリウッド映画ですから『ガッズィラ』と英語ふうに発音すべきですが、生理的に受け入れられず日本語ふうに発音しました。ギャレスからは英語と日本語双方の撮影を提案されましたが、確実に英語が使われるだろうと。そこは、日本人として頑なに拒否しましたね”。
ロスで行われたワールドプレミアではそのセリフで大きな歓声が起こり、監督も「映画史に残る名シーン」と絶賛。
震災を連想させるシーンもあるという新作ゴジラは、ハリウッドが日本をどのように捉えようとしているかという視点で観ることもできるだろう。
7月25日、日本公開。
さらに原点であるオリジナル『ゴジラ』デジタルリマスター版が上映中だ。
およそ70ページにぎゅっと詰まったゴジラ特集、オススメ。
(米光一成)