展開予想でTwitterでも大盛り上がりだったドラマ「アリスの棘」がついに最終回。“本当の黒幕”がわかったとき、主人公・水野明日美(上野樹里)がとった思いがけない行動とは?
写真は9/24発売予定の「アリスの棘」6枚組DVD-BOX(アミューズソフトエンタテインメント)。予約受付中

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“たくさんの人の人生を狂わせておきながら、のうのうと生きてるなんて絶対に許せない”

と、怒りの制裁を加えてきた主人公・水野明日美(上野樹里)の復讐ロードも、ついに完結!復讐に成功したかと思うと、さらなるターゲットが浮上するという、マトリョーシカ人形もびっくりのドラマ「アリスの棘」が6月13日、最終回を迎えた。

黒幕は誰だったのか?
手術記録を明日美と西門優介(オダギリジョー)に送ってきたのは?
真実を知った二人がとった行動は?

“最終話すべての謎が明かされる”という予告通り、主人公・明日美(上野樹里)と西門(オダギリジョー)は、とうとう「15 年前の真実」にたどりつく。待っていたのは衝撃の事実のオンパレード! ええええ!! の連続でありました。衝撃の展開をさっそく振り返ってみたい。

■衝撃その1 有馬鈴は有馬教授の養女だった

磐台教授(岩城滉一)に続いて、有馬教授(國村隼)も変死をとげる。その翌日、有馬の妻が明日美のもとを訪ねてくる。そして、「ことの発端は私なんです」と頭を下げる。有馬夫妻にはもう一人娘がいたが、火事で死亡。そんなときに、有馬教授の同僚の医師が、腎臓病の娘を助けたいと相談に来る。そして、有馬夫妻は養女にする。それが有馬鈴(藤原玲子)だという。この、実の父親こそが黒幕だったんじゃないか説が浮上。同時に、有馬の妻はシロと判明。夫の死を逆恨みすることもなく、情報を提供してくれるいい人だった。残念!

■衝撃その2 水野明日美、またもや病院中に張り紙をし、掃除担当をうんざりさせる 

明日美は西門は、黒幕をおびきだすために有馬鈴を病院外に連れ出す。その際、黒幕へのメッセージとして使われたのが、おなじみの「不思議の国のアリス」をアレンジしたカード。トランプ兵とともに、「MERRY GO ROUND PM5:00」というメッセージが描かれている。第一話で看護師長・蛭子(六平直正政)を追いつめたときと同様、病院中に大量のカードが! 掃除担当だったら、他の方法はなかったのか……! と、間違いないく殺意を覚えるものと推察される

■衝撃その3 やっぱり黒幕は水野のおいちゃんだった

遊園地のメリーゴーラウンドの前で、黒幕を待っていた明日美の前に姿を現したのは水野和史(中村梅雀)。「おいちゃん? ここで何してるの?」と明日美が詰め寄ると、「すまない」と頭を下げる。腎臓病の娘を抱え、困っていた同僚の医師の正体は水野だった。明日美に宛てた手紙には「まさか、有馬があんなおそろしい方法で移植する腎臓を手に入れるとは思わなかった。そのうえ、事情を知った小山内を殺すためのオペにまで俺を……。小山内はたった一人の親友だったのに」と告白されていた。いろいろショック!(おっちゃんじゃなくて、おいちゃんだったし…)。ちなみに、手術記録を送ってきたのも水野のおいちゃん(ここは予想的中!)。

■衝撃その4 西門優介、水野のおいちゃんを拉致

「父さんを返せ!」と、水野に向かってペインティングナイフ(たぶん)を振りかざした明日美。でも、西門におなかにグーパンチを入れられ、気を失う。明日美に罪を犯させないために……ではぜんぜんなく、「どうしても俺の手で始末したかった。(中略)見届けたければ、君も来いよ」と語る。親切なんだか、不親切なんだかいまいちわからないお誘いだが、明日美は教会にやってくる。「待ちくたびれたよ」と西門。「一応聞いておくけど、止めに来たわけじゃないよな」と問われ、明日美は無表情のまま、「許すわけないでしょ」と答える。

■衝撃その5 水野のおいちゃん、自殺を希望

西門は、水野に頭からガソリンを浴びせかけ、火をつけようとする。水野は「ロープを解いてくれ」と懇願。「縛られてなければ、自殺になる。明日美を人殺しにしたくない。この子にだけは胸をはって生きてもらいたいんだ。お願いします!」とかき口説く。手足を縛られたまま、のたうちまわる水野。能面のようだった明日美の表情に変化が現れる。天を仰ぎ、「お父さん、もう終わりにするね」とつぶやくと、水野に歩み寄り、「死なせない。もう誰も傷つけたくない。もう誰も失いたくない」と抱きしめた。

■衝撃その6 西門、度量の深さを見せつける

複数で復讐を遂行する場合、たいてい誰かが「やめよう」と言い出し、もめごとになるが、明日美・西門班はさほどもめることなく、復讐終了。それどころか、西門は「君は止めるだろうと思ってた」とコメント。さらに「復讐には別の復讐がかえってくる。どう転んでも、不幸しか生まれない」と続けた。御曹司との結婚を破談にし、腹にタトゥ-を刻んだせいで、悠真先生(中村蒼)が刺殺されちゃいましたものね……。それにしても、腹を殴って気絶させ、頭からガソリンをぶちまけておいてのこのセリフ。この人に比べれば、磐台教授や有馬教授、水野のおいちゃんのヤバさなんて知れているのでは……という気すらしてくる。

■衝撃その7 伊達理沙、一命のとりとめ方も恐ろしい

水野は警察に自首。臓器を狙われた峰岸健太(竹場龍生)は治療のかいあって、元気になる。そして、服毒自殺をはかった伊達理沙(藤原紀香)も一命をとりとめる。目をかっと開いて、意識を取り戻す姿はややホラー。「本当に終わったんだな」「明日はきっと良い日になる……よね」と、明日美と西門がビールを飲んでいる間も、いつ、伊達の急襲があるのか、ハラハラしっぱなし。でも、幸いなことに、伊達は現れず、平和のうちにフィナーレを迎えた。

これはやっぱり、
「目には目を。復讐には復讐を! やっぱり、あの女が帰ってきた!!」
伊達理沙スペシャルのフラグでしょうか……。
いやいや、そんな!

(島影真奈美)

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