英エリザベス女王の資産はおいくら?「3億2000万ポンド(537億円)」−英ニュース

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英国議会の公会計委員会が明らかにしたところによると、イギリス女王の台所事情が厳しいようです。2001年には3500万ポンドあった予備費が現在では100万ポンドになってしまったとか。

でも心配は無用です。2013年のSunday Times Rich Listでは、エリザベス女王の資産は3億2000万ポンドだそう。では、このお金はいったいどこから来ているのでしょう?
まずは不動産

女王は世界有数の不動産所有者です。バッキンガム宮殿、ウィンザー城、ケンジントン宮殿だけでなく、スコットランドにもお城を持っています。また、ロンドン中心部のリージェント・ストリートも一部所有、さらにアスコット競馬場に10万ヘクタールの農地もあります。

この不動産から発生する利益の15パーセントが王室費に、残りは大蔵省にいきます。この他にも宝石類や女王の祖父が収集していた膨大な切手のコレクションなども資産に含まれます。

ただし、これらは女王の私有物ではなく彼女が売却することはできません。国から預かっているものであり、後継者に引き継がれます。

では、女王はどこから経費を支出しているのでしょうか?主に王室費、お手元金、女王の個人収入の3つです。2012年から13年の王室費は3100万ポンドでしたが、王室の総支出は3330万ポンドと、ちょっと足が出ています。

しかしながら不動産は堅調で、2013年から14年、14年から15年には、この額は増える見込みです。ここから女王は公務にかかる経費や宮殿の修繕費などを支払っています。

次に、お手元金は歴史的に公務とプライベートの両方の用途に使われており、現在では王室の他のメンバーの公務にかかる経費にまわされています。

これは国家から委託されている土地、建物、資産から発生する利益のこと。2012年から13年には1250万ポンドと見積もられています。

さらに、もうひとつ別のポートフォリオもあり、こちらはチャールズ王子が利益を受け取っており、チャールズ王子とカミラさん、ウィリアム王子とキャサリン妃、ヘンリー王子の公務にかかる費用にあてられます。この額は1900万ポンド。

3つ目の女王の個人収入ですが、これは女王個人の投資活動や女王の父親から相続した私有地がもとになります。これは個人収入なので個人の支出にあてられます。

最後に、女王はこのお金を何に使っているのでしょうか?国内外での公務にかかる旅費や老朽化がすすむ宮殿の修理、王室で働く人々の給与がほとんどです。

イギリス王室の台所事情が少しは明らかになったでしょうか。やはり一般家庭よりややこしいですね。

参考:How the Queen makes money
http://uk.finance.yahoo.com/news/how-the-queen-makes-money-183516937.html