2001年8月、日本に留学生として滞在していた中国人男性が靖国神社にペンキスプレー「死ね」と落書きして逮捕される事件が発生した。東京地方裁判所は当時、中国人男性に対して器物損壊罪による懲役10カ月・執行猶予3年の判決を言い渡した。(イメージ写真提供:(C)Hirotaka Ihara/123RF.COM)

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 2001年8月、日本に留学生として滞在していた中国人男性が靖国神社にペンキスプレー「死ね」と落書きして逮捕される事件が発生した。東京地方裁判所は当時、中国人男性に対して器物損壊罪による懲役10カ月・執行猶予3年の判決を言い渡した。

 男性はこのほど、香港メディア・鳳凰網との対談において日本で逮捕された際の警察の対応が非常に礼儀正しかったことに驚いたと語った。

 男性は、「わが国の警察がするように地面に倒されて袋叩きにされるようなことはなく、逃げられないようにされただけだ。ポケットには何が入っているのか、見せてもらえるかなどと質問された」と述べ、日本の警察の礼儀正しさに非常に驚いたと語った。

 中国のポータルサイト・財経網が中国版ツイッター・微博に開設したアカウントで男性の話を紹介したところ、微博ユーザーからは「日中両国の民度の差は1つや2つではないな」、「この差は学ぶべき点だ」、「反日と同時にオレ達は反省すべき」など、礼儀正しく対応した日本の警察を称賛するコメントが多く寄せられた。

 また、「城管は冷や汗ものだな」という城管を揶揄(やゆ)するコメントもあった。城管とは中国の都市管理を担当する公務員を指し、その横暴な態度や強引で暴力的なやり方ゆえに中国人から嫌われている存在だ。最近も路上で違法にスイカを販売していた農家の男性を、天秤ばかりのおもりで殴り殺すという事件が起きたばかりだ。

 しかし、「この1回の文明的な行為があっても、オレ達は抗日戦争や南京大虐殺を永遠に忘れない」、「日本人は中国に侵略して先人を殺したときも礼儀正しかったのか?」など、あくまでも反日的な主張をするユーザーも非常に多かった。

 ほかには「これは礼儀の問題ではないよ。圧倒的大多数の国は人権を擁護しているだけだ」というコメントもあり、中国における基本的人権すら尊重されていない現状を嘆くコメントもあった。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真提供:(C)Hirotaka Ihara/123RF.COM)