リスクセンサーで市場変動の大きさ判断、日興アセット「RS 日本株式ファンド」

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日興アセットマネジメント(以下、日興アセット)は22日、追加型投信「RS 日本株式ファンド」(愛称:市場リスク配慮型日本株式ファンド)を6月18日に設定、運用を開始する予定であると発表した。募集は楽天証券にて6月3日より行う。

「RS 日本株式ファンド」は、日本株式を主な対象とし、市場変動が大きくなると判断される局面では、株式の実質組入比率を引き下げる仕組みを搭載。通常時は、株式の実質組入比率100%を目標とし、日経平均株価への連動をめざして運用する。ただし、株式市場の変動が大きくなると見込まれる局面では、基準価額への市場変動の影響を抑えることをめざし、原則として株式の実質組入比率50%を目標とした運用に切り替える。

ファンド名に含まれる「RS」は、市場の変動を察知する「リスクセンサー」という意味。同社は、日本の株式市場の変動が大きくなる局面を捉えるため、「金融市場の価格変動」や「信用リスク」、「為替市場の変動性」に関するデータなどを基にリスク指標を算出する「リスクセンサー日本株式モデル」を独自開発。「RS 日本株式ファンド」では、この「リスクセンサー日本株式モデル」を活用している。

同社は2012年7月、市場変動に応じて運用を切り替える「リスクセンサー」機能を搭載した公募投信「RS豪ドル債券ファンド」を開発。同ファンドは、中長期的な上昇が期待される豪ドル建て債券に投資しながら、金融市場の変動リスクが大きくなると判断される局面では為替ヘッジを行ない、市場急落による大きな下落の回避をめざすというもの。今回新たに設定する「RS 日本株式ファンド」は、「リスクセンサー(RS)型ファンド」の第2弾となる。

2014年1月には、「少額投資非課税制度(愛称:NISA)」が開始される。「NISA」は、5年間の非課税期間が満了する時点で投資収益がマイナスとなっている場合、非課税メリットを享受できないという制度上の特性があるため、ダウンサイドリスクを抑える仕組みを持つファンドが制度との親和性が高いと考えられるという。同社は、リスクコントロール機能を備えた「RS 日本株式ファンド」は、「NISA」での利用に適した商品コンセプトを持つファンドだとしている。

「RS 日本株式ファンド」の購入価額は、当初申込期間中は1口当たり1円、継続申込期間中は購入申込受付日の基準価額となる。信託期間は、2028年6月16日まで(2013年6月18日設定)。決算日は、毎年6月16日(休業日の場合は翌営業日)。収益分配は、毎決算時に委託会社が基準価額水準、市況動向などを勘案して確定する。なお、分配対象額が少額の場合は分配を行わないこともある。