酵素ドリンク「ファストザイム・プレミアム」

写真拡大

「酵素」がブームになっている。雑誌やテレビでもよく特集されているし、酵素ドリンクを愛用しているという芸能人も少なくない。Amazonの本カテゴリで「酵素」を検索してみれば、酵素食のレシピ本や酵素の解説本がズラリと表示される。

美容や健康のキーワードとして登場することが多い「酵素」。なんとなく体に良さそうではあるものの、イマイチその正体がわかっていない人も多いのでは?

酵素とは、生命維持に不可欠なたんぱく質のこと。体内には、消化を助けてくれる「消化酵素」と新陳代謝を高める「代謝酵素」の2つがある。昨今、ドリンクやサプリとして話題を集めているのは果物や野菜に含まれる「食物酵素」だ。

食物酵素を摂る方法として最もポピュラーなのはジュースだろう。単純に野菜や果物をミキサーにかけたものを「酵素ジュース」と呼ぶこともあるが、近ごろは野菜や果物を熟成発酵させたエキスを含むものが主流。レシピ本を見れば自分でも作れるし、市販の酵素ドリンクも多彩だ。

一般的に酵素ドリンクは腸内環境を整えてくれるといわれるが、実は酵素そのものが働くわけではない。
「口から取り入れた酵素は消化によって分解されてしまい、生きたまま腸に届いて働くことはありません」
と教えてくれたのは、2009年から酵素ドリンク「ファストザイム」を販売している株式会社グローリー・インターナショナルの担当者。同社は岡山大学や関西大学と協力して酵素の研究を進めており、論文なども発表している。
「酵素ドリンクは腸に効くといわれますが、実際には酵素そのものではなく、発酵によって生まれる乳酸菌や酵母の発酵生産物質などが腸内の活性に貢献しています」
もちろん、効果の表れ方は人によってちがうが、飲み始めて体調の変化を感じる人も少なくないようだ。

しかし、なぜ今ブームに?
「酵素ドリンク自体は昔からありますが、以前は美容という観点ではなく、健康を意識して飲むものが多かったですね。味もあまりおいしくなかったり……」
発酵飲料というと、独特なクセがありそうなイメージを持つ人も多いと思うが、最近では味も進化している様子。私も試しに同社の「ファストザイム・プレミアム」を飲んでみたのだが、フルーティな味わいで、想像していたよりずっと飲みやすかった。原液で飲むのがオススメだが、トロリと濃厚なので水や炭酸水で割ってもよいそうだ。

飲み方としては、通常の食事にプラスしたり、ファスティングと呼ばれる断食中に食事がわりに摂取するのが一般的。ただ、ファスティングに関しては、朝食を酵素ドリンクに置き換える「朝食断食」程度であればよいが、本格的にやるには正しい知識が不可欠とのこと。同社でも定期的に勉強会やファスティング合宿をおこなっているというから、興味があれば問い合わせてみては。

ところで、一般的に市販の酵素ドリンクは値段が高い。同社のファストザイムも1瓶1万5,750円(ファストザイム・プレミアムは2万円!)。なぜ、これほど高価なのか?
「原料へのこだわりと、手間暇かけて手作業で製造しているためです。たとえば、当社のファストザイム・ファストザイムプレミアムは70種類以上の作物を1つ1つ別々の樽で醗酵させてブレンドし、3年半の長時間を熟成醗酵させています」
1日30mlの飲用で1カ月分。決して安いとはいえないが、自分で作る手間や良質なサプリメントと比較すれば、高すぎるわけでもないのかも? 

話題の酵素ドリンク。一過性のブームではなく、日本の伝統である発酵文化の新たな形として、定着していくかもしれませんね。
(古屋江美子)