りんごラーメン。奥にはセットのりんごごはん

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りんごを使った料理というと、サラダに入れたり、カレーの隠し味に使ったり、あとはアップルパイなどのスイーツが定番。

だが、日本一のりんごの里である青森県ともなると、話は変わってくる。以前コネタで弘前の「りんごそば」なるものを紹介したこともあるが、ひとひねりあるりんご使いはそれだけじゃなかった。

りんご生産量日本一である青森県弘前市には、なんと、りんご料理ばかりを提供している店まであるというのだ。

それが弘前市りんご公園の施設「りんごの家」にあるレストラン。同店には、りんごカレーやりんごラーメンなど、りんごを使った料理やオリジナルデザートが勢ぞろい。ズラリと並んだ充実のりんごメニューを見れば、りんご好きならずとも思わず興奮してしまうはず。どんな味か、試してきたのでさっそく紹介しよう。

まず1品目は、ボリューム満点の「りんごカツカレー」(840円 ※価格はすべて税込)。カレーにドーンとのったロースカツ、よく見れば豚肉でりんごを挟んである。シャキシャキしたりんごの食感がちゃんと残っているのもおもしろいし、りんごの甘酸っぱさが肉の旨味を引き立てている感じ。もちろん、カレー本体にもりんご入り。それも隠し味程度に使われているのではなく、角切りのりんごがゴロゴロ。りんごとカレーという有名な組み合わせも、ここまで徹底していればスゴイ。

2品目は、4〜11月限定の「りんごラーメン」(600円)。県産のりんごペーストを練りこんだ麺は、たしかに後味にりんごの味がくっきり。さらに塩味のあっさりしたスープの中にもりんごの風味が溶け込んでいて、実に上品な味わい。適度なりんごの存在感が心地よい。夏季には冷たい麺つゆで食べる「りんござるラーメン」(600円)もお目見えする。

3品目は「りんごごはん」(300円/りんごラーメンとのセットで800円)。なんとこれ、りんご入りの炊き込みごはん。といっても、りんごも一緒に炊き込んでいるのではなく、炊き上がってから混ぜて蒸らしているそうで、適度な歯ごたえは残しつつも、ごはんにしっとりなじむ感じが絶妙。当然、こちらもペロリ。

そのほかにも、りんご果汁を練りこんだ生パスタを使ったスパゲッティ、りんごカツ定食、お子様りんごカレーなど、メニューはりんごづくし。デザートにも定番のアップルパイはもちろん、りんごソフトクリーム、りんごシュークリーム、りんごゼリー、りんごブリュレなど、贅沢にりんごを使ったオリジナルメニューが目白押しだ。

よく見れば、お皿やコップもりんごの形やりんごのイラスト付きのものがいっぱい。さらに店内の時計まで、りんごがモチーフ。とことん、りんごなのだ。

ちなみにレストラン隣接の売店のりんごグッズの品ぞろえにも目を見張る。土産用のお菓子などだけでなく、りんご柄の傘やりんごがテーマの絵本など、りんごにまつわるものが一堂に会しているので、一見の価値ありだ。

公園の近くには、りんご輸送のための道路、その名も「アップルロード」が走っているなど、周辺もりんごだらけ。公園内には展望台やピクニック広場があり、津軽富士とよばれる岩木山とりんごの風景も美しい。園内には65種類、1,200本のりんごが植えてあり、収穫体験には地元のリピーターも多いそう。

日本一のりんごの里でりんご料理三昧。かなり楽しいですよ。
(古屋江美子)