同級生からの常習的な暴行を苦に、昨年末に自殺した大邱中学生(当時14歳)事件で最高裁は28日、加害者の同級生2人にそれぞれ2年6カ月と2年の実刑判決を言い渡した。韓国メディアが相次いで報じた。

 自殺した被害者の男子生徒は、同級生2人から暴行や恐喝を繰り返し受けており、自殺の当日も暴行を受け、自宅のあるマンションの7階から飛び降りて命を絶った。事件発覚後、加害者の少年2人(当時14歳)は暴行の容疑で拘束された。

 警察が復元したメールの文面からいじめの実態が具体的に浮かび上がり、水を張った洗面器に顔を付けさせるなど苛酷な拷問が行われていたことも判明した。いじめは昨年3月から自殺した12月まで、数百回に上っていたことも明らかになった。韓国では校内暴力への懸念が高まり、加害少年らに厳しい処罰を求める署名活動も行われていた。

 最高裁は、常習的に被害者に暴行を加えて自殺に追い込んだ加害少年2人に、それぞれ長期3年・短期2年6カ月、長期2年6カ月・短期2年を宣告した1審と2審の判決を確定した。韓国の少年法では長期と短期の不定期刑を適用しており、収監生活の態度によっては短期が終わった時点で釈放されることも可能。

 2人は量刑が重いとして上告したが最高裁はその上告を棄却し、1審と2審の判決通り実刑が確定された。(編集担当:金志秀)