敗退のイングランド指揮官「PK戦はトラウマになっている」/ユーロ2012

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 ユーロ2012準々決勝イングランド対イタリアが24日に行われ、0−0で突入したPK戦を4−2で制して、イタリアが準決勝進出を決めた。

 PK負けで大会から姿を消すことになったイングランドのロイ・ホジソン監督が、以下のように試合を振り返った。『UEFA.com』が伝えている。

「我々はベストを尽くし、できる限りのハードワークをした。(スコット)パーカーがアキレス腱を痛め、(スティーブン)ジェラードが足をつるなど、フィジカル的な問題が出たが、どうにか乗り切った。突破に足りるだけの努力をしたかは、議論が分かれると思う。しかし、決してPK戦を狙ったわけではないよ」

「守備は堅く、良く守った。特に延長後半は守備力で何とか持ちこたえることができたね。しかし、PK戦では好機を生かせず終わってしまった。イングランドのサッカー界でPK戦はある種のトラウマとなっているが、キックの練習はできても、本番の雰囲気と緊張感は再現できないんだ。(アンドレア)ピルロは冷静に、集中力を保ってPKを決めたが、あれは教えられるものではないよ」

「両チームともにチャンスは作った。イタリアは確かにいいプレーをしたが、興味深い戦術のぶつかり合いが、長時間に渡り行われた。イタリアはボールを支配したが、我々は裏を取られるシーンは少なかったね。仮に我々が勝っていても、特に後ろめたさはなかっただろう」

「記者会見は常に簡単ではないが、敗戦後は特に対応が難しい。PK戦の末に敗れるとなると、さらに辛くなる。勝ち残り、ファンの声援に報いたかっただけになおさらだね。すべてを捧げて戦ったが、120分間で相手を上回るまでにはいかず、PK戦ではイングランドにとってありがちな展開が待っていたよ。通常の試合時間内では負けることなく、大会を後にすることになった。しかしそれでも敗退したのは、PK戦で勝てないからだね」

[写真]=千葉格