日本のコカ・コーラシステムは、大規模に実施することを発表した。
4月12日に日本のコカ・コーラシステムは東日本大震災による電力不足に対応するため、節電対策を企画するタスクフォースを立ち上げていたが、その3日後の4月15日、節電の具体的な計画を発表した。

まず開始時期だが、6月から使用電力の削減計画を実施する。節電の具体的な目標として、自動販売機については33%の使用電力の削減、工場では6月上旬から9月末までの約4か月間、東京電力管内で対前年比25%以上の使用電力の削減を目指すという。

実際、節電量だとピンとこないかもしれないが、規模としては東京電力管内にある自動販売機25万台、工場8か所、オフィス120ヶ所を対象にしているというから、かなり大規模に実施するようだ。

また、具体的な節電施策だが、自動販売機では、すでに実施している照明の24時間消灯、ピークカット機能による13時〜16時までの冷却運転の停止に加え、10時〜21時までの時間帯を3グループに分けて自動販売機の冷却運転を輪番で停止するという。

そうすることで、どの時間帯においても必ずコカ・コーラシステムの自動販売機が3台に1台以上が冷却のためのコンプレッサー機能を停止させている状態になり、33%の節電を達成できるという訳だ。(33%削減プランのイメージは下図を参照ください)


33%削減プランのイメージ図

工場においても全8ヶ所で節電を行うのだが、従来から導入を進めていたコージェネレーションシステム(発電装置を用いて電気と熱を有効利用する)の使用に加え、工場を3グループに分けて輪番で製造ラインを休止させるようだ。

最後に120ヶ所のオフィスにおける節電施策だが、これはクールビズや就業体制の変更などを主軸に活動プランを検討している。

ここで気になるのが、節電地域の消費者のニーズにコカ・コーラが応えられるかという点だが、自動販売機は常時3台の内2台は機能している訳だし、生産においても全ての工場を5日間連続で稼動させ、使用電力を削減しながらも商品の供給を安定させるという。もちろん、製造ラインを休止する日でも市場への製品出荷は継続し、夏場のニーズにしっかりと対応するようだ。

企業のCSRが取り沙汰されて久しいが、やはり、業界のリーダー的な存在がこういった大規模な節電作戦を行うことで、同業他社のみならず、より多くの企業が節電に向けて動き出すのではないだろうか。(詳細はこちら)


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