AFP(フランス通信)によると、英国の教育・研究機関ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)が16日、サッカーのPK戦に関する研究の結果を報告した。

 LSEの研究チームが1970年から2000年にかけて国内外で行なわれた主要な大会のPK戦2820件を分析した結果、最初に蹴ったチームの60%が勝利していることがわかった。

 また、PKの先攻・後攻を決めるトスに勝った主将は、20人に19人の割合で先攻を選んでいることも判明。さらに、プロやアマの選手や監督240人を対象に行なったアンケートでも、ほぼ全員が先攻を望むと回答している。

 研究を主導したイグナシオ・パラシオス・ウエルタ教授は、「ポイントを先行されることからくる精神的なプレッシャーが、後に蹴るチームのパフォーマンスに明らかに影響をおよぼしている」と結果を分析した。

 報告書はこの“不公平”を軽減するために、テニスのタイブレークにならって、先攻・後攻が入れ替わる方式を提唱している。つまり先攻の1本目のあとは、同じチームが2本つづけて蹴ることになる。同氏は「この方式なら、より公平になるだけでなく、どちらのサポーターでもないという観客にとって、ずっと面白くなるはずだ」とも主張した。