メンタルヘルスサービスのティーペック(東京都千代田区、砂原健市社長)が、同社のメンタルヘルス面談カウンセリング実施データを分析した調査結果によると、カウンセリングを定期的に利用している従業員と1回のみで利用を終了している従業員に二極化していることが分かった。

 カウンセリングの利用回数別の人数を見たところ、同社が設定している無料面談カウンセリングの上限である「5回利用」が最も多く39.7%、次いで「1回のみ」が21.4%となっている。

 2回以上利用した従業員について次回利用までの平均日数を見たところ、利用回数(2〜5回)による大きな違いは見られず利用間隔は約4週間となっており、複数回利用している従業員は定期的にカウンセリングを受けている様子がうかがえる。

 カウンセリング初回利用時の従業員の状況では、「通常就業中」が圧倒的に多く約7割(68.9%)を占め、「休職中」が14.3%と続く。休みがち(週に何度か休みを取っている状況)な従業員や復職後の従業員の利用は、いずれも5%以下となっている。

 初回利用時の通院状態を見ると、通院していない従業員が6割、通院中の従業員が4割で、初回利用時に通院中であった従業員のほぼ半数(47.5%)が、利用の上限である5回のカウンセリングを受けている。

 同調査は、2009年4月1日から2010年3月31日の同社契約団体の従業員などの面談カウンセリング利用者1828人、6002件のデータを対象としている。

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