デジタル一眼レフカメラを持って銀座を歩く。気分はプロフォトグラファー!/撮影:藤里一郎

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触ってみたくても、なかなかきっかけがない“デジイチ”(デジタル一眼レフカメラ)。「ハードルが高い」と思っている人も多いのでは? そんな中、プロの写真家が銀座で素人に使い方指導から撮った写真の講評までしてくれると聞き、“デジイチ”初心者の記者はココぞとばかり突撃取材を敢行した。

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8月29日(日)に銀座で行われたのは『愛子と一郎にオソワロック』。教えてくれるのは、藤原竜也や矢口真里の写真集などを手掛ける中野愛子さんと、伊坂幸太郎『死神の精度』の装丁写真を始め、元格闘家・武田幸三のオフィシャルフォトグラファーでもある藤里一郎さんという、第一線でバリバリ活躍中の2人の写真家だ。プロに直接レクチャーを受けられるとあって、一気に写真が上達するのでは!と期待が高まる。

午前10時半に銀座の教室に集まったのは男女合わせて25名。約半数が全くの初心者とあって、記者もひと安心。まずは一眼レフカメラ・PENTAXの「K-x」が参加者に無料でレンタルされる。これ、ボディやレンズが100色の組み合わせで楽しめる人気の1台で、記者がレンタルしたのも真っ白なボディに真っ白なレンズという、「カワイイ!」一台だ。思ったよりもコンパクトで軽く、ストラップを首にかけるとすっかり写真家気分に。

さっそく藤里先生からは、カメラの使用方法の説明。持ち方からシャッターの押し方、ピントやズームなど“基礎の基礎”を教わる。その後、ブレない写真を撮るための3つの鉄則を教わる。

1.肘を上げない

2.脇を軽く閉める

3.ファインダーに目をしっかり付けて固定する

鉄則を意識しながら参加者がシャッターを切る。パシャパシャと教室中に響く軽快なシャッター音が、これからの撮影の“ワクワク感”をかきたててくれる。次は、何にカメラを向けるかの撮影レクチャー。「カメラはあくまでも“道具”」と中野先生。被写体に対しては3つのコツを教えてくれた。

1.“キュン”ときたら必ずシャッターを切ること

2.“本当に撮りたい(見せたい)景色”を切り取ること

3.“撮ったものは消さない”

とにかくコツは、少しでも心を動かされたら、すぐシャッターを切ることのよう。撮りたいものを見付けたら、角度を変え、目線を上下に動かす。ぐるっと1周回って見え方や捕らえ方を変えることで、本当に撮りたい景色を切り取ることができる、とのことだ。また、撮った写真についても、今日ダメと思っても明日見て“傑作”と思えることもあるとのことで、“消さない”というのもコツだそうだ。

「まぁ、まずは、それぞれの“銀座”を撮ってきてください!」「200枚くらい撮ってください。その中から3枚選んで、3作品で一つのタイトルをつけることを意識して」と指令を受け、いざ撮影実習に出発。手取り足取りで一緒に撮影実習に行くのかと思いきや、ここからは2時間半の自由行動! それが「愛子と一郎」流のようだ。

意を決して記者も銀座の街を歩き始めたが、被写体が決まらずなかなかシャッターが切れない。気持ちは焦るばかり。「上手く撮ろう」と意識すると、だんだん何が良いのか分からなくなって…。これまで写真家のスナップ写真を見ても、“誰にでも撮れそう”と思っていたが、実際カメラを持って撮影に臨んでみると、その難しさに初めて気付いた。とは言え、いったんシャッターを切り始めると、周りが見えなくなるほど熱中! 教わったばかりの露出補正や、角度や高さを変えての撮影など、納得できるまでシャッターを切りまくる。「これは上手く撮れたかも!?、と思える瞬間が楽しい!

結局、2時間半で記者が撮影したのは150枚ほど。14時に教室に戻り、撮った写真から3枚の作品を選ぶ。…これが思っていた以上に大変な作業だったのだが、「イチオシの好きな1枚を選んでそこから軸を決めよう!」など講師の二人がアドバイスして助けてくれる。

15時過ぎからはいよいよ写真講評スタート! スクリーンに映し出されるみんなの作品に感嘆の声や笑い声、拍手までまき起こる! 受講生から湧き出てくる撮影時のエピソードも面白い。同じ銀座で撮った写真でも全く違う目線と切り取り方。3枚で一つの作品にするのが難しい課題だったが、初めて自分の写真を「展示した作品」として他人に見てもらっているという緊張と楽しさを味わうことが出来た。

ちなみに記者はナイル・レストランの店主を撮った写真など「銀座のアイドル」を一連の作品に。「3枚並べた時のバランスに注意。リズミカルにしよう」と中野先生がアドバイスをくれ、自分では気付かなかった写真を撮るときのクセを知り驚いた。

作品ひとつひとつには、中野先生と藤里先生がしっかりコメント。「良い点」と「こうした方がもっと良くなる」というアドバイスを丁寧に話してくれる。「次はこうやって撮ってみよう」と考えている自分。すっかり写真を撮る楽しさ、奥深さに開眼してしまった。

ワークショップからの帰り道、目に映る風景を知らないうちに四角く切り取る自分に驚き! 毎日通る場所なのに、普段意識しないところに目線がいく。たった半日のワークショップで風景の見え方が変わった! この感覚がプロ写真家への第一歩かもしれない!?

この「愛子と一郎にオソワロック」、次回は9月18日(土)に大阪で開催される。定員は15名とのことで、早めに予約してぜひ体験してみて!

ちなみに東京・銀座のギャラリー舫(GALLERY BEAUX)では、この2人の写真展が開催中。阿佐ヶ谷スパイダースの俳優、中山祐一朗をターゲットにした『愛子と一郎のナカヤマンロック』が9月4日まで行われている。今回の先生である、熱〜い写真家ユニット「愛子と一郎」の目線を、体感してみては?【東京ウォーカー】

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