人材派遣世界第2位のランスタッド・ホールディング・エヌ・ヴィー(オランダ、以下ランスタッド)は、人材派遣のフジスタッフホールディングス(東京都千代田区、増山浩史会長、以下フジスタッフHD)の創業株主との間で、同社発行済株式総数の44.6%を取得する内容の株式公開買い付け(TOB)について合意に達したと発表した。TOB価格は1株あたり2万7500円で、買い付け金額は最大で約175億円。

 ランスタッドは1960年設立で、人材派遣、人材紹介などを世界44カ国で展開。2009年度の売上高は124億ユーロ(1兆4880億円)。日本では2006年に東京支社を設置し、2009年度の売上高は14億円となっている。2008年にはヴェディオールを買収し、日本での再就職支援事業に参入している。

 一方、フジスタッフHDは人材派遣で国内第6位。オフィス系のフジスタッフとファクトリー系のアイラインで、2009年度の売上高は603億円。

 ランスタッドは、2008年11月にフジスタッフHDから10%の株式を取得。2009年から取締役1人を派遣して、2010年には保有割合を20.5%に引き上げていた。完全子会社とすることによって、日本における人材派遣事業の基盤を強化する。

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