社団法人人材紹介事業協会が実施した「再就職支援事業市場調査」によると、2009年度の再就職支援事業の市場規模が前年度比60.5%増の284億円となったことが分かった。

 再就職支援事業の市場規模は、2003年度の370億円をピークに2007年度の171億円まで縮小したが、リーマン・ショック以降の不況で2008年度に増加に転じた。経営環境が一段と悪化した2009年度は企業の雇用調整によってサービスの利用が急拡大した。

 同協会の調べによると、再就職支援事業の実績がある会社は25社となっている。同協会の再就職支援協議会定例会議の情報交換では「出口(再就職先)の確保」「支援サービスの質の向上・維持と価格について」「急な景気変動≒再就職支援マーケットの急な変動(増加と減少)」に関する意見が多く挙げられた。

 調査は、同協会の会員・非会員を問わず、再就職支援事業を実施していると思われる84社を対象に実施し、30社から回答を得た。

再就職支援の現状〜事業の統廃合で30代の利用者が増加
中途採用予定は3社に1社、5000人以上企業は5割超も慎重姿勢続く
新商品・サービス開発を担う人材の確保が課題

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