うつ病などの精神障害による労災請求件数が急増していることが厚生労働省のまとめでわかった。2009年度の請求件数は1136件で、前年度に比べ209件(22.5%)増加した。

 支給決定件数は234件で、過去最多の前年度に比べると35件(13.0%)減少したものの高い水準となっている。

 業種別では請求件数は「医療,福祉」に分類される「社会保険・社会福祉・介護事業」、支給決定件数は「建設業」に分類される「総合工事業」が最も多い。

 年齢別では請求件数、支給決定件数ともに30〜39歳が最多。次いで、40〜49歳となっており、働き盛りの世代で「心の病」が増えている。支給決定件数を理由別に見ると「仕事の量・質の変化」の80人が突出しており、不況によるリストラで職場環境の厳しさが増している様子がうかがえる。

 一方、過労による脳・心臓疾患の請求件数は767件で、前年度に比べ122件(13.7%)減少。支給決定件数は293件で、前年度に比べ84件(22.3%)減少した。

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