前節のボルドーでの敗戦に続き、パリ・サンジェルマン(PSG)をホームに迎えた第33節(24日)でもスコアレスドローに終わったリヨン。26日に首位マルセイユが勝利をおさめれば勝ち点差は6に拡がることとなり、マルセイユとの直接対決は残すものの、残り5試合での逆転優勝は厳しくなりそうだ。

 欧州、国内のカップ戦を含めた過去10試合の戦績はこれで2勝5敗3引き分けと、もはや王者の戦いぶりでないことは数字からも明らか。とくに今年に入ってからつづくホームでの不振(2勝1敗5引き分け)が波に乗れない背景としてある。

 失墜の原因としては、ここ数シーズンでの主力の相次ぐ移籍、それをカバーすべき補強の不足、今シーズンの故障者の続出などが挙げられるが、レキップ紙によると、リヨンのオラス会長はもうひとつの原因を指摘した。審判の“ミスジャッジ”だ。

 たしかに前節のボルドー戦で2度、今回のPSG戦で少なくとも1度、リヨンがペナルティーを得てしかるべき場面があった。PSG戦では、線審がペナルティーの合図をしたにもかかわらず、主審がそれを認めなかった。会長は、シーズン中にほかにも2試合、ペナルティーを得られずに勝ちを逸した試合があるという。PSG戦ではまた、セセニョンの危険なタックルにレッドカード(結果はイエローカード)が出されるべきだったと憤慨している。「リヨンの8連覇がゴールポストに阻まれた(84分のベンゼマのシュート)というなら聞こえはよいが、実際はそんなに簡単な話じゃない」と納得のいかないようすだ。

 PSGと引き分けたことで、優勝争いから一歩後退したのも事実だが、4位のPSGとの勝ち点が1ポイント差にとどまり、10年連続で得てきたチャンピオンズリーグ出場権すらも微妙になってきた。残り5試合、5月17日のマルセイユ戦(第35節)も含めて1試合も落とせない状況だ。