リヨンのリーグ8連覇にいよいよ黄信号が灯り出した。首位から陥落してすぐに3位ボルドーとの大一番(19日、第32節)を迎えたリヨンは、4連勝と上り調子の相手に1―0で敗れた。

 試合後、リヨンの選手たちの表情は固かったが、その口からは一様に強気な言葉が出ている。翌日のレキップ紙がまだ優勝をあきらめたわけではまったくない選手たちの談話を伝えた。

「まだタイトルを逃したわけじゃない。難しい展開にはなったが、ほかに選択はない。パリ戦(次節、24日)に集中するだけだ」(MFマクーン)。

「きつい試合になることはわかっていた。技術的にはいいものを見せられた。このまま引き下がってはいけない。すぐ金曜日(24日)に次の試合がある。チームのムードは落ち込んでいない。ただ追う立場に慣れていないだけだ」(FWベンゼマ)。

「たしかにだんだん厳しくはなってきたけど、ほんとうの勝負はまだこれから。リヨンが100年も王者でいられるなんて誰も思っていないが、最後まで全力で戦うことに変わりはない」(MFシェルストローム)。

 同日、マルセイユは勝って首位を守った。リヨンとの差は4ポイントに開いている。ただしリヨンとマルセイユには直接対決がある(5月17日、第35節)。リヨンにとっては次節の4位パリ・サンジェルマンや最終節の5位トゥールーズが難敵。マルセイユも現在5〜7位の伏兵と3試合を残す。

 したがって、対戦相手で見るとボルドーにかなり有利な展開となる。上位との対決は最高でも7位のレンヌとの対戦のみ。プレッシャーに負けなければ、10年ぶりのタイトルを手にすることは十分可能だ。