元フランス代表のジネディーヌ・ジダン氏がいつサッカー界に復帰するのかがつねに注目されているが、今シーズン終了後には明らかになる。レアル・マドリーの次期会長選でフロレンティーノ・ペレス元会長が当選すれば、ジダン氏は顧問としてレアル入りすることが濃厚と見られている。

 ジダン氏は7日にカナルプリュス局で放映された「デュガ&ジズー」(親友クリストフ・デュガリー氏との対談シリーズ)で、新たにペレス元会長の「選挙キャンペーン」を買って出た。

 ペレス氏は2000年から2006年にかけてレアル・マドリー会長を務めた人物。レアルがスター選手を集めて「銀河系軍団」と称された時期で、ジダン氏もその一翼を担った。

 ペレス氏はまだ正式には出馬を表明していないが、ジダン氏によれば「彼が出馬するなら、帽子から何か出すだろう」。つまり、カカ(ACミラン)、クリスティアーノ・ロナウド(マンチェスターU)といった大物選手の入団を切り札として出すというのだ。

 「レアルは、クラブを非常に高いところまで引き上げる意欲をもつカリスマ的な会長を必要としている」と主張するジダン氏は、2001年に自身がペレス氏の説得を受けて7500万ユーロ(当時のレートで約88億円)という史上最高額の移籍金でユベントスからレアルに移籍したときのエピソードを明かす。

 「僕はお金をかけすぎだ、と彼に言ったんだ。すると彼は『そんなことはない。もっと必要なら出す』と答えた。(またべつのときには)『きみがあのゴールを決めて、それで元がとれた』とも言った」という。あのゴールとは、ジダンが2002年のチャンピオンズリーグ決勝(対リバークーゼン)で華麗に決めた左足のボレーシュートを指す。

 ジダンは「必要なときに最大限のことをする」ペレス元会長のポリシーに心酔するひとりのようだ。息子たちをジュニア・チームに入れるなどレアルに大きな愛着を抱くジダンだけに、ペレス氏とともに銀河系軍団復活に賭ける気持ちは強い。