■第8試合 ヘビー級/5分3R
ブロック・レスナー(アメリカ)vs フランク・ミアー(アメリカ)
×[1R1分30秒/膝十字]○

レスナーは、レスリング(フリースタイル)で全米大学王座を獲得し、世界最大のプロレス団体WWEに入団。WWE世界王座を獲得するなど、約2年、第一線で活躍した後、NFLのトライアウトを受けミネソタ・バイキングスに入団するも、試合で起用されることはなくプロレスにカムバック。以後、新日本プロレスやIGFに参戦し、日本でも試合を行っている。

この経歴は、MMAとはもちろん無関係だが、かつて在籍したWWEが、年間400を超える興行に世界110ヶ国以上で放送されていることから、既存のUFCファイターに比べても、レスナーの知名度は抜群。また、MMAに関しての実績は、昨年6月の「Dynamite!! USA」におけるキム・ミンス戦での勝利(1R1分9秒/TKO)となるが、その後も、パット・ミレティッチの下で本格的にトレーニングを続けてのUFCデビューとなる。

対するミアーは、元UFCヘビー級王者。3年前に交通事故により、一年以上ものブランクがあり、復帰後の戦績は五分。レスナーが勝てば闘いの第一線へと躍り出ることとなり、ミアーが勝てば元WWEスーパースターを破ったという勲章が与えら、勝敗の結果がどちらに転んでもヘビー級の核が生まれるマッチメイクとなっているのだ。

オクタゴンサイドでは、かつての盟友、カート・アングルにアンダーテイカー、“ストーンコールド”スティーブ・オースティン、元ディーバにしてレスナー夫人・セイブルらも駆けつけ、彼らの姿がビジョンに映されるたびに割れんばかりの大歓声が挙がった。

“WWEスーパースター”と紹介されたレスナー。試合は、ミアーのパンチに合わせて、豪快なタックルでテイクダウンを奪ったレスナーが、ハーフガードから鉄槌を連発。しかし、レスナーのパンチがミアーの後頭部に入ったため、ブレイク。試合はスタンドへ戻された。

それでも、ミアーのミドルに合わせ、パンチでダウンを奪ったレスナーが、サイドポジションから再び鉄槌を落とすと、ミアーは下から十字を仕掛ける。これを嫌がったレスナーが距離を取って猪木-アリ状態となり、ここから、レスナーがミアーの足を捌こうとしたところを、ミアーはレスナーの足に絡みついて倒して、そのまま膝十字へ。

レスナーがタップをした瞬間には、この日一番の歓声が挙がった。

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