【注目】全国で深刻化する「空き家」問題…川根本町で始まったユニークな取り組みにフォーカス(静岡)
(記者)
「県内でも増え続けている空き家。こちらの家も10年以上、人が住
んでいない状態が続いています」
破れてしまっている網戸やさびてしまった水回り、室内にまで植物が入り込んでしまっている様子も…。
今、全国には約900万戸もの空き家があり、その割合は13.6%と,
いまや7件に1件が空き家という状況です。さらに静岡県内では約30万戸と、その割合は16.7%と、全国平均よりも深刻な状況です。
(空き家買取専科 広報 三輪 早苗さん)
「こちらになります」
(記者)
「あ、ここなんですね」
「中もかなりきれいですね」
(空き家買取専科 広報 三輪 早苗さん)
「この物件は“譲渡付き賃貸物件”。7年間賃貸として住んでいただくと、7年後お家をあげちゃいますよっていうような形」
この空き家があるのは、川根本町の役場から徒歩8分という町の中心部にあり、学校や病院も徒歩圏内です。
川根本町では、人口減少に悩まされていて、この10年間で、人口が約25%にあたる2000人も減少するなど少子高齢化が急速に進んでいます。それに伴い、空き家も急増していて、2020年に506戸だったのが、2024年には643戸となっていて、4年で約27%も増加しています。
こうした中、川根本町では都市部からの移住促進に力を入れていて、少しずつですが移住者も増えています。その住まいとして空き家の活用を進めていますが、そこにはある課題があるといいます。
(川根本町 定住移住推進室 中村 隼人さん)
「空き家の所有者は空き家を処分したい、売却したいというニーズ
が高い。移住者は年々増えているが、まずは賃貸で環境を確かめた
いという人が多い。そこにニーズのミスマッチが起きている」
町に魅力を感じて、ここで暮らしたいと考えてはいるものの、いきなり家を購入するのは、ハードルが高いという人が多いというのです。
この、売り手と買い手のミスマッチを解消したいと、町が協力を求めたのが、空き家を専門に扱うプロ、「空き家買取専科」です。
この会社では、空き家を買い取り、リノベーションをして資産価値を高めて販売を行っています。その強みは、ただ建物を修繕するのではなく、その地域や住む人に合わせて空き家を活用することです。
例えば、住宅として使用するのは難しい物件を、ライダー向けの宿としてリニューアル。インナーガレージを作り、愛車を愛でながら仲間同士で語り合える空間を作りました。。
(空き家買取専科 広報 三輪 早苗さん)
「自分たちの得意分野を生かして解決策を提案していけば、空き家がいろいろな角度から解決していくのではないかと思う」
今回、川根本町が託したのは、この築40年近くなる空き家。間取りは7DKで、目の前に小中学校があり、子育て世代にはおすすめだといいますが、なかなか買い手が現れないといいます。
(空き家買取専科 広報 三輪 早苗さん)
「移住する人って、いきなり家を買うって…なかなかハードルが高いと思う」
そこで打ち出したのが、「譲渡付き賃貸物件」という新しい方法です。最初は賃貸物件として家賃を払って住み始め、物件や地域を気に入り7年住み続けたら、この家をまるごともらえるというものです。
(空き家買取専科 広報 三輪 早苗さん)
「まず、この町に住み続けられるのか…というのも体験していただけますし、家賃を払ったのも無駄にならずに、7年後には所有権が得られるメリットがある」
家賃は月6万5千円。7年間住んだ場合、総額約550万円でマイホームとなります。この方法で紹介を始めると、すぐに複数の問い合わせがあったといいます。
(川根本町 定住移住推進室 中村 隼人さん)
「8件ほど内見の連絡をいただいて、そのうち4件内見が済んだ。7年間で譲渡されるという比較的短期間でマイホームが手に入るという点に魅力を感じ(内見に)来た人も…。川根本町で空き家バンクを初めて十数年経つが、それでも空き家が増えているのが現状。やはり行政の力だけだと限界がある。官民連携した取り組みで空き家を流通にのせていけたら…」
(スタジオ解説)
(徳増 ないる キャスター)
川根本町のこの取り組みを改めて見てみますけれども、譲渡付き賃貸住宅…。家賃は6万5千円で7年住むとこの家が自分のものになるというものなんです。つまり、7年かけて総額546万円で自分のマイホームとなります。ちなみに、すぐに購入する場合は398万円ですが、賃貸の場合は1か月前に言えば、違約金なく退去できるということなので、まずは「お試しで住んでみたい」という人には…坂口さん、ぴったりかもしれないですね?
(コメンテーター 経営コンサルタント 坂口 孝則 氏)
これ周りの人がどんな人か分からないと、結構怖かったりするじゃないですか…。だからこれ素晴らしい取り組みだと思いますし、あと、ちょっと個人的に言えば…いきなりっていうのともう一つ…セカンドハウスとして何か使うことができたらよりいいかなと思いましたよね。
(徳増 ないる キャスター)
確かに…そういう家を求めている人も結構いらっしゃいますものね。津川さん…、そして…川根本町、とってもいいところですものね。
(レギュラーコメンテーター 津川 祥吾 氏)
そうですね。川根本町の…ここは旧中川根と旧本川根とあるんですが、環境はものすごくいいです。確かに…ちょっと都市部、静岡市などから離れているのかもしれませんけども、新東名のインターからは1時間かからないですね。…道路も良くなってますからね。ぜひ、セカンドハウスにおすすめします。
(徳増 ないる キャスター)
坂口さんも…。
(コメンテーター 経営コンサルタント 坂口 孝則 氏)
これ…税金の控除とかが受けられたら最高なんですけど。国もそういうところをちょっと考えてもらえたらなと…。
(徳増 ないる キャスター)
そしてですね、静岡県内では、ほかにも、空き家対策で効果が出始めた自治体もあるんです。津川さんもお住まいの藤枝市なんですが、官民が協力してセミナーや個別説明会、また、DIYのイベントなどを開いて、空き家の所有者も早めに相談できるきっかけづくりを行っているということです。これによって、2018年に11.8%だった空き家率が、その5年後には9.9%に低下したんです。津川さん、今後ですね、その空き家の所有側ですね…、「この家どうしたらいいんだろう」と思っている人もいるかもしれませんが、そういった人たちも早めにこういった情報を仕入れておくことは大事ですね。
(レギュラーコメンテーター 津川 祥吾 氏)
そうですね。悩みながらも…誰に相談したらいいのか?というところはまずありますよね。この建物の価値とかって…やっぱり我々素人にはなかなかわからないですし、空き家となると、やっぱり空き家専門の業者さんに見ていただくというのが大事だと思うんですよね。先ほど網戸が破けたり何とかって…ありましたけど、あれは専門家が見れば、「そこを直せば問題ないよ」というところもあるかもしれないし、逆に目に見えない、く体が腐っているとかだったら…、これはちょっともう本当に解体するしかないというのがあると思いますので…。こういった専門家に、ぜひ早めに相談するというのが本当に大事なことかなと思いますね。
(徳増 ないる キャスター)
プロのノウハウと自治体の工夫で、空き家が安心して住める場所になっていくといいなと思います。
