『あんぱん』津田健次郎&倉悠貴が演じるのはどんなキャラ? 役どころと起用理由を紹介
NHK連続テレビ小説『あんぱん』は、長く苦しかった戦争の時代を超え、舞台は戦後へと移り変わっていく。「愛国の鑑」と呼ばれ、軍国主義を子どもたちに教えていた主人公・のぶ(今田美桜)は、自分が信じた「正義」が覆り、教員を辞職する。さらに、夫の若松次郎(中島歩)を病で亡くしてしまう。一人になったのぶは、次郎が残した速記をきっかけに、高知新報という新聞社に入社することに。実は、物語のモデルになっているやなせたかし夫妻が初めて出会ったのは、高知の新聞社だという。のぶと嵩(北村匠海)、二人の物語も、きっとここからが本番になってくるのだろう。
参考:『あんぱん』史実におけるやなせたかしと妻の暢を解説 2人の出会いは“新聞社”だった
のぶと闇市で出会い、新聞社の採用試験を受けるように薦めるのは、高知新報の記者・東海林明だ。演じるのは、アウトローな雰囲気が魅力的な津田健次郎である。
津田は、1971年生まれの54歳。大学卒業後、演劇を中心に活動し、1995年にテレビアニメ『H2』で声優デビュー。色気のある低音ボイスが特徴的で、『呪術廻戦』の七海建人役や『ゴールデンカムイ』の尾形百之助役など、多くの魅力的なキャラクターを演じてきた。
ナレーター、俳優などボーダレスに活動していた津田だが、一般にその名と顔を知られるようになったのは、語りを務めた朝ドラ『エール』(2020年度前期)での本人出演によるところが大きいだろう。戦後すさんだ生活を送る久志(山崎育三郎)のマージャン仲間という役柄だった。ほぼ初めて観る津田の顔に、「あの声の主は、こんなイケメンだったのか」と驚いたのは、筆者だけではないはずだ。
以来、『最愛』(2021年/TBS系)でのクセのある刑事役や、『西園寺さんは家事をしない』(2024年/TBS系)での恋するYouTuber役など、印象深い役を好演。そして、『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』(2025年/フジテレビ系)の救命救急センター長の医師役で、テレビドラマ初主演を果たした。
『あんぱん』統括プロデューサーの倉崎憲は、津田の起用理由をこう語っている。
「連続テレビ小説『エール』でご一緒して以来、津田さんが醸し出す人間の色気にひきこまれ、それは津田さんがいつも目の前にいる人や事象と真摯に向き合って下さるからだと思い、東海林役とリンクする部分がありました」(※)
冷静さの中に熱い思いをたぎらせているような渋い大人の男であり、なおかつかわいげも感じさせる津田。予告で「君のような人を私は待っちょった」と土佐弁で話すのを聞いただけで、いやがおうにも期待が高まる。
高知新報のもう一人の同僚記者・岩清水信司を演じるのは、倉悠貴だ。倉は、1999年生まれの25歳。2019年の錦戸亮主演ドラマ『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)で俳優デビューした。池田エライザの監督作『夏、至るころ』(2020年)で映画初出演にして初主演し、その後の映画主演作は『スパゲティコード・ラブ』(2021年)、『衝動』(2021年)、『こいびとのみつけかた』(2023年)、『OUT』(2023年)など多数。2024年には、『傲慢と善良』や『六人の嘘つきな大学生』といった話題作にも出演し、配信ドラマ『SHOGUN 将軍』(ディズニープラス)や『ガンニバル』(ディズニープラス)にもメインキャラクターの一人として参加している。業界きっての期待の若手といえる存在だろう。
倉もまた、お茶の間に認識されたのは朝ドラがきっかけだった。『おちょやん』(2020年度後期)にて、主人公・千代(杉咲花)の生き別れの弟・ヨシヲを演じて話題となった。千代の前に、刺青の入ったヤクザ者の姿になって突如現れるという複雑な役柄で、成功した姉への嫉妬と恋慕を見事に演じきった。
倉崎プロデューサーは「倉さんの理論派にも熱血派にもどちらにも見える多面性にもひかれました」と評する。『あんぱん』の岩清水は、「思ったことはズバズバ言うがかわいげもある後輩」という役どころだという(※)。とらえどころのない不思議な魅力を存分に発揮してくれそうだ。
参照https://realsound.jp/movie/2025/05/post-2024740.html
(文=尾崎真佐子)

