23日の練習で笑顔をのぞかせるJ1福岡・鶴野怜樹

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 J1アビスパ福岡の鶴野怜樹(23)が今季初ゴールを目指して試行錯誤している。

 23日の全体練習後には得意の左足ではなく、右足で運んでからのシュートを繰り返した。「いつもは左足で打つ練習をしているけど、逆もやったらいいかなと思って。やっぱり難しい」と苦笑いを浮かべつつ「コーチに『なにか1個でも武器があったらいい』と言われ、以前練習試合では左足で打ついい形を出せた。右でも打てれば」と志した。

 ベンチメンバーから外れた4日の名古屋戦前には、ベスト電器スタジアム内で行われた母校・福岡大主催のパラスポーツ体験会に参加し、ブラインドサッカーを体験。大学でも体験したことはあるが「プロと1対1をしたけど、専門の方は全然レベルが違った」とアイマスクで視界が遮られた中でのドリブルに苦労し、プロの絶技を実感した。

 同時に幼少期からの教えを思い出した。「小学生のときからボールを見ずにタッチするというのは練習していたけど、下を見てプレーすると相手に気付かないというのは誰もが言われてきたと思う。ボールを見ずに音だけを頼ってタッチすることはちょっとできたし、あらためて前を見てドリブルすることは大事だなとも思った」。今季は残り4試合。J1リーグでの得点は2023年4月29日の川崎戦で挙げたプロ初ゴールが最後だ。「まだ今季は1点も取れていない。試合に出てFWとしてチームを勝たせる1点を取りたい」と誓いを新たにした。(末継智章)