スポニチ

写真拡大

 関西学生アメリカンフットボール1部リーグで4勝1敗の関大が26日、大阪府吹田市で練習を公開。全勝の関学大と激突する一戦(26日、花園)へ、LB般谷飛向(はんや・ひなた、4年)、星名(せな、3年)の兄弟が必勝を誓った。

 「関学大のオフェンスは、全てのポジションでいい選手が揃っているし、組織力も高い。ディフェンスはしっかりボールに集まって、勝利をもぎ取りたい」

 兄・飛向の声に熱がこもる。優勝争い脱落の危機を乗り越えた前節の立命大戦(14日)。入学後、初めて2人は揃ってスターターに名前を連ねた。ポジションも同じ。「あ・うん」の呼吸で立命大の強力オフェンスに立ち向かうも、弟・星名が試合序盤に負傷退場。「あれで、気合いを入れ直しました」。思いを背負った兄の低く鋭いタックルが勝利への道を切り開いた。

 「退場した後の記憶はあまりないんですけど、兄の“後は任せとけ”って言葉はハッキリ覚えています。僕のカタキを取ってくれて、うれしかった」

 小中学校のサッカー、そして関大一高から始めたアメフトでも、弟は常に兄の背中を追いかけてきた。勝てば、15年ぶりの単独優勝へ大きく近づく関学大戦。兄は特別な思いを胸に秘めている。

 「高校の時、関学(高等部)に負けて、引退させられたので、その借りを返したい。次の試合は、相手のどこかしらつかんで、止めるつもりでやります」

 絶対に負けられない戦いへ、2人の「絆」が頼もしい。