Photo:中川真知子

E Inkの看板、ものすごく理にかなっていた。

デジタルイノベーションの総合展、「CEATEC(シーテック)2024」におけるSHARP(シャープ)の大きなブース。一際私たちの興味を引いたのは、E Inkを利用した看板でした。

E Inkとはアメリカの会社E Ink(イーインク)開発したディスプレイの表示技術。いわゆる電子ペーパーなどに用いられています。紙の印刷物のような雰囲気で、バックライトではなく自然の光を反射する省エネで目にも優しい技術。

この看板、E Inkなのにこんなにカラフルなんです。普段、kindleで読書しているのでE Inkには馴染みがありましたが、ここまで色鮮やかに進化してるなんて知りませんでした。

赤/青/黄/黒の電子インクでフルカラー表示。発色もいい

かなり大きなパネルですが、これは4枚のパネルを接合して1枚に見せているから。見た目は完全に大きな1枚。

夜間でもはっきり見せるためのライトも搭載。屋外に置くものなので、紫外線と赤外線対策、防水防塵性能も備えています。

この電子看板のキモは、上に乗っている発電・通信ユニットです。

Photo:金本太郎

上に設置されたソーラーパネルで必要な電力をまかなうため、電源工事の必要なしに運用することができます。ここの電力で通信も行うため、リモートで表示内容を書き換えることができます。

たとえばバス停の案内看板をこれにすれば、ダイヤが書き換わっても遠隔で内容を更新できますし、次のバスの待ち時間を表示するなんてこともできそう。広告を表示してもいいかもですね。

GIF:中川真知子

災害時には情報を更新し、緊急表示に切り替え可能。緊急の情報は迅速なアップデートが必要なので、これは助かります。

省エネなE Inkの特徴を生かしたナイスアイデア。いろんなところで見かけるようになりそうです。

Source: CEATEC