秋山(21)と握手を交わす和田2軍監督と、引退セレモニーを見守った阪神ナイン(撮影・中田匡峻)

写真拡大

 「ウエスタン、阪神7−8ソフトバンク」(24日、鳴尾浜球場)

 阪神の秋山拓巳投手の引退試合、セレモニーが行われた。1回2失点だったが、最後の勇姿を届けた。セレモニーでは和田2軍監督も花束を贈呈。阪神一筋15年の男は両親や愛妻への感謝を伝えて、涙のスピーチとなった。

 試合は打線が諦めない姿勢を見せたが、惜敗。25日は鳴尾浜での公式戦ラストゲームになり、門別が先発する。

 和田2軍監督の一問一答は以下の通り。

  ◇  ◇

 −引退の秋山にはどんな言葉をかけたか。

 「お疲れさん、ということと、人生これからの方が長いんで、しっかり勉強してまた戻ってこいと」

 −秋山の登板を振り返って。

 「一発食らったところは追い込んで、秋山の渾身の1球だったと思う。あそこは配球うんぬんじゃなくて、真っ直ぐで終わるんだっていう意思がすごく見えた1球だった。結果は関係なく、気持ちのこもった1球だったよね」

 −改めて後輩たちに見習ってほしいこと。

 「やっぱり投手としての全てを駆使して、1人の打者を抑えていく姿勢。(スピード)ガンじゃないよっていうね。球が遅くても、コントロールとキレがあれば抑えられる。本当に何年も見せてくれて、今日だけじゃなくて後輩たちはずっと勉強になったと思う。150キロ出たって真ん中付近は打たれるし、というのを身をもって教えてくれた先輩投手だと思う。それをこれから野球を続けていく選手たちは、見習ってというか。タイプがあるから、全部が全部じゃないけど。そういう姿を見て、感じたことを今後に生かしてほしいよね」

 −打線は負け投手にさせないようにと奮起していた。

 「そうそう。そうなんだよ。今日はゲームに入る前から秋山を負け投手にしないという掛け声でゲームに入った。追いつきはしなかったけど、最後まで諦めない姿勢は出てた。締まったゲームができたんで、また明日以降はゲームに入れば、とにかく勝つという執念を燃やしていきたいと思うね」

 −野口にホームランが出た。

 「ゲームを振り返れば、あの1点がとか、2、3点防げる点もあったんだけど。今日のゲームに関して言えば、7点のビハインドから、しっかり追いかける姿勢というのは最後まで貫き通したんでね。それをなんかあった時だけじゃなくて、積み重ねがそういう姿勢になってくる。どんな試合でも何点あっても、最後までゲームセットまで追いかける姿勢、ピッチャーは抑える姿勢というの貫いていってほしいよね」

 −明日は鳴尾浜での公式戦が最後になる。

 「この3連戦はとにかく勝ち負けよりも、きちんとした、しっかりとした試合をしようということで選手たちには言っていた。第1戦は勝つには勝ったんだけど、ちょっと反省点、課題の多いゲーム。今日は逆に追いかける展開になって、という。本当にゲームって生き物なんで同じようなゲームはないんで、色んなことが起きるんだけど。その中でもできることというのは、特に鳴尾浜球場なんでね。ビジター球場では失敗して、帰ってきてここで練習するんだけど。やり慣れたグラウンドなんでね。今まで29年か。先輩たちも含め、鳴尾浜でお世話になった気持ちもある。感謝の気持ちを込めながら、しっかりとしたゲームをやりたいと思います」

 −明日の先発は。

 「門別」