「叩き潰されている」?(C)日刊ゲンダイ

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「私は本気で政権を取りにいく覚悟だ。衆院解散・総選挙は間違いなく、早い段階で実施されるだろうから、その戦いの準備は今日から始まる」

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 23日投開票された立憲民主党の代表選で新代表に選出された野田佳彦元首相(67)。当選直後の演説では総選挙に向けた準備を加速させると表明した。新執行部人事については幹事長に小川淳也前政調会長(53)の起用や、政調会長に重徳和彦衆院議員(53)を抜擢し、国会対策委員長に笠浩史国対委員長代理(59)を昇格させる。代表代行には長妻昭氏(64)と辻元清美氏(64)、選対委員長には大串博志氏(59)が就任する。いずれも24日の両院議員総会で承認された。

 27日に投開票される自民党総裁選後、与野党ともに次期衆院選に向けた動きがいよいよ本格化するとみられているが、そんな中、ネット上で《もはや終わった政党》《消えてなくなるのは時間の問題》などと揶揄する声が出ているのが「日本維新の会」だ。

 22日に投開票された大阪府議摂津市選挙区補選(被選挙数1)。地域政党・大阪維新の会の公認候補、三好俊範氏(37)ら4人が立候補したのだが、元市議会議長で無所属の森西正氏(54)が初当選し、維新は同選挙区で2010年の結党以来、初の敗北を喫した。

 維新候補が敗れた最近の選挙(不戦敗含む)はこれだけではない。

 同市長選で維新は候補者を擁立できず不戦敗となり、4月には日本維新の会の藤田文武幹事長(43)の地盤・大東市で行われた市長選でも維新新人が敗れた。6月に大阪維新代表の吉村洋文大阪府知事(49)の地元・河内長野市で行われた市長選にも候補を擁立できなかったほか、7月の府議補選(河内長野市選挙区)でも公認候補が敗れ、8月の箕面市長選でも維新公認だった現職市長が落選。まさに“連戦連敗”の泥沼状態が続いている。

 昨年4月の統一選で、全国の地方議員と首長の数を改選前から1.7倍に増やした維新。今年3月の党大会では、次期衆院選で野党第一党となり与党を過半数割れに追い込む――などとする活動方針を採択したが、その勢いは今や見る影もない。

 SNS上でも冷ややかな見方が少なくない。

《「身を切る改革」の正体とは公共財産を切り売りし、実際は「身を肥やす愚策」だった》

《野犬集団の本性がバレた》

《第二自民党などと調子に乗っていたら政治資金規正法改正案で自民に手玉に取られた。あの段階でジ・エンドだった》

「立憲民主党を叩き潰す必要がある」。日本維新の会の馬場伸幸代表(59)は昨春ごろから、会見などでこう繰り返してきたが、他党を「叩き潰す」よりも前に自党が「自滅」に向かってまっしぐらのようだ。

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 一時は飛ぶ鳥を落とす勢いのあった維新だが、関係者の不祥事やパワハラなども後を絶たない。●関連記事『【もっと読む】では<維新また不祥事…千葉市議2人が市民の請願を捏造して議会提出「間に合わせるため」のア然>』『【さらに読む】では<“無敵の人”兵庫パワハラ県知事に辞職要求へ自民&維新「首取り合戦」も…ヤケクソ解散に高まる警戒>』などを取り上げている。